226: 可愛い奥様 2007/05/18(金) 23:40:09
地方の新聞社の部長が休日に近辺で起きた玉突き事故に喜び勇んで 部下の記者に「ウチが一番だ!いい写真を撮って来い!」と送り出した。
部下が持ち帰った死亡者のリストには、
その部長の妻子の名が記されていた、
という話なら聞いたことがある。
翌日、トラックとトラックに挟まれ、
ペシャンコに潰れた自家用車の写真が新聞の一面を飾った。
241: 可愛い奥様 2007/05/21(月) 01:16:17
226です。 くだんの部長氏はその後程なくして
社内の資料整理の方に回され(自分で希望した?)、
二度と事件の報道を担当することはなかったという話です。
私がこの話を聞いたのは随分昔のことで、
しかもその時点で玉突き事故から数年経っていました。
その頃の部長氏は、
部下を大声で叱咤激励していた頃の面影は既になく、
妻子が亡くなった頃には新しかった自宅も一人住まいのまま寂れ、
しかも子供用の自転車がクモの巣だらけで
何年経っても壁にもたせ掛けられていたそうです。
242: 可愛い奥様 2007/05/21(月) 02:18:09
226の部長氏に関するもう一つの逸話。 まだ若い下っ端の記者だった頃、
その地方の某役所に勤務する青年公務員が
痴情に纏わる事件で逮捕された。
記者の彼は公務員の一人暮らしの祖母を訪ね、
愛想の良い笑顔と口調で
「お孫さんが今度、県から表彰されることになりましたよ!
写真を新聞に載せたいので貸していただけますか?」
おばあちゃんは喜んで孫息子の写真を彼に渡した。
「立派なお孫さんで本当に良かったですね。」
彼が帰った後、おばあちゃんは近所の会う人会う人に
「孫が今度、表彰されることになったって
さっき新聞記者の人が写真を借りに来たよ。」
翌日、近所の人から新聞を見せられたおばあちゃんは、
自分の渡した孫の写真が本当は何のために必要とされていたかを知った。
このおばあちゃんはその後いくらも経たぬうちに心労で亡くなったらしい。
(首を吊ったという噂もあり。)
部長氏は社内では「優秀な記者」「出来る男」と高く評価され
出世の早い人だったそうです。
コメント一覧
結局どの業界も採算や効率重視になり過ぎて
いつしか人を人と思わなくなるのは一緒だよ
初心や志なんて誰だってそのうち忘れる
やっぱ働いたら負けだ
正義だ悪だは別にして胸糞悪い話だな
単に運が悪かっただけだろうけど
前半は同感だが着地点がおかしい
違うね。もちろん、業の深い仕事ではあろうさ。でも、ほんの一瞬だけ関わるような相手でも、そこに人としての尊厳を持てないのなら、相手を傷つける事にひらきなおり、あぐらをかくような真似をしても心に痛みを感じないのなら。
人間の営みは出来ないんだよ。この男は自分で業を深め、落として汚したのを自らひっ被ったんだよ。
なぜって、人間の世界にいるのに、人間を蔑ろにして生きて行けるわけないじゃん。妻子を犠牲にしなければ気づかない程の愚者だったんだな。
妻子は気の毒だが、それも業かもな。
同罪みたいなもん。とか言いたくなるぐらい人間のクズ出世マンだな。
不幸にも人間のクズと縁を持ってしまった奥さん子供さんのご冥福を
祈らずにいられない。
昔の絵師が「女が苦しむ絵を書くから女を燃える車の中に入れて」って言ったら、娘が入れさせられた話って何だっけ?
羅生門だっけ?
地獄変だな
エスパー魔美にも出てきたな。
13だけどすっきりした。ありがとう
作者しかあってなかった