355: 名無しさん@おーぷん 2015/09/04(金)19:38:31 ID:k3i
自分でなく、昔勤めてた職場の同僚の話ですが。
当時いた部署は百人以上いる大所帯で、その中でさらに十数名ずつのチームに分かれてた。
その一つにちょっとしたシステム管理を請け負ってるチームがあったのな。
普段は職場全体で使ってるシステムの維持とか管理とかしてるけど、他のチームの依頼に応じてデータ処理や作成、集計とかもやってた。
で、そのチーム(便宜上、システム班とでも呼ぶが)に、Aという男がいた。
こいつはシステム班でも唯一、特殊な技術(ITとかプログラム関連の資格・技術と思ってくれ)を持ってて、そのおかげで大抵の依頼に引っ張りだこだった。
傍から見てもかなり大変ではあったようだ。一つの依頼を片づけてもすぐさま別の依頼が舞い込んでくる、みたいな感じで。
それだけなら素直に同情するし尊敬もするんだが、このAという男、とにかく陰険で性格が悪いことでも有名だった。
他のチームが何か依頼するごとに「どうしてこんなこともできないんですかぁ?」といったり、仕事しながらぶちぶちと「あの能無し・・・・」と延々呟いてたり。
その癖、課長とか部長には媚を売り、自分がいかに健気に頑張っているかをアピールしてたんで、上司連中には可愛がられてたが同僚間の評判は最悪に近かった。
かように、Aはいかに自分が大変で休む間もないかを上司に訴え続けていたんだが、あるとき入社二年目だか三年目だかの社員(以下、B君)を部下に付けられた。
Aは嬉々としてB君にいくつもの仕事を押し付け始めた。
とはいえ、業務を教育する際にも「何でこんなこともわからないんだ」「説明なんていらない、見ればわかるだろ」みたいな感じで、B君はかなり苦労したらしい。
だが、B君はかなりの努力家だった。何を言われても文句ひとつ言わず、仕事を覚えていった。
Aと同じ技術持ちだったが、能力的にどちらが優れていたかは俺にはわからない。
ただ、B君は性格的に明るく愛想よく、そのくせ真面目、熱心かつ素直で、何より人の悪口を言わない青年だった。本当に俺より年下かよと思うくらい人間が出来てた。
同じくらいの能力なら、誰だって気分よく依頼を受けてくれる方に行くわな。
ほどなくして、それまでAに依頼されていた仕事はほぼすべてB君に行くようになった。
というか、今までAにぶちぶちいわれるのが嫌で極力依頼を控えてた連中も、B君には遠慮なく依頼をかけるようになっていた。かくいう俺もそうだった。
どう見ても往時のA以上の仕事を押しつけられてるように見えたが、それでもB君は依頼されるごとに「了解です!」と元気よく笑顔で応じ、すべてこなしてた。
何こいつ野郎のくせに可愛いじゃねぇか、うちのチームに欲しいぜ、と何度も思ったのは秘密。
気がつけば、Aに依頼をかける・・・・というか、話しかけるのは、以前から奴を可愛がっていた一部の上司連中のみになっていた。
システム班にいた知人に聞いたところでは、普段やることがなく、ちまちまネットサーフィンしてたとか。
さて、そんな状態が半年ほども続いたあるとき、会社で大規模な業務再編があった。
うちの部署も、上長が異動したりしてきたり、いくつかの業務が廃止されたり新たに付け加わったりでかなり混乱した。
人員配置の変更やチームの統廃合もかなりあったんだが、システム班でも所属社員の担当業務がいくつか変わったらしい。
で、誰かが意図したのかどうかはわからんが、Aに割り当てられるべき仕事が綺麗に空白になってたとか。要は干されてたのな。
上司の一人に「何で僕にシステム管理を任せてくれないんですか」と食ってかかってたAの姿はよく覚えてる。ほとんど半泣きに近かったような。
B君はというと、Aの部下という配置から外れ、システム班のエース格として相変わらず多くの仕事を任されてた。
さらに数ヵ月後の人事異動で、Aは正式に他の部署へ飛ばされてた。「何で俺が!?」と叫んでたらしい。
後日、先輩社員に聞いたことだが、Aは昔からあの性格のおかげで顧客と接する業務はまったくダメ、行く先々の部署の同僚からも軒並み嫌われまくっていたとか。
で、一念発起してIT・プログラム関係の勉強をして、システム班での地位を築いたんだと。
以後は自分を嫌っていた周囲への欝憤を晴らすかの如く、ふんぞりかえるような態度で仕事をしていた模様。
ちっとは同情してやるべきなのか、根本的に性根がひん曲がってる奴は例えスキルがあっても弾かれるというべきなのか。
とりあえず、Aにどれほどぞんざいに扱われ続けても「Aさんも大変みたいですし、仕事を教えてくれた人ですので」と決して悪口を言うことはなかった――
しかし、結果としてその能力と人格だけでAを排除してしまったB君は、ある意味恐るべき傑物だった。
コメント一覧
印象は変わるな。ろくに感謝もされない職場じゃ気持ちもわかる。
まあ、性格はもとからだと後半に書いてあるし、Bは愛想よくて
実際に好かれたわけだから、Aが悪いにほぼ決まってるけど……
いくら仕事をしても「ありがとう」じゃなく「それじゃあもーっと
利用してやる」って考える奴はどこにでもいるからね。そういう
人間に出会うかどうかは運だし。
悲しい
少なくともこの書き手の立ち位置からしてAにどうしても悪い印象は働くだろうし
ただそれでも、Aは自らの欠点を理解し、別の方法で地位を確立し、実際に会社に貢献できる働きをしていたのは事実のようで
そういう点が悪しざまに書かれつつも尚触れざるを得ない点で、単純な憎まれ役とは思えんわな
たぶんAは人格に特段問題がなかったとしても、人柄が良くて若いBにいずれは追い抜かれてたんじゃないかな
そういうところが身につまされる。明日は我が身というか
それを部下に与えた功労者ではないかな。
部下に仕事を教えない、自分の働き方も
見つけられない上司もたくさんいるよ。
業務再編については、若いのを残すのは当たり前で、
だいたいAのようなやつが議論の対象になる。
Aは会社にいいように使われたとも言えるね。
スキル手に入れる努力ができるなら性格よく振舞う努力もできるだろ
手に入れたスキルにあぐらかいて一人でドヤドヤしてたらそりゃあ嫌われるよ
いちいち何か頼むたびに、「こんなこともできないのか」みたいなこと言っておいて被害者ヅラされてもな…
だから、Aをこき使ってもっと酷いことをさんざん言ってきた奴も
いるかもしれないってこと。Aはざまぁだと思うよ、基本的に。
・Aが正確悪くて自滅した話
独立事象な気がしてならない。あとCも頑張れ。
・Aは働き方を模索し、それをBに伝えた
・Aは性格が悪く、Bは性格が良かった
これらが独立で、その総合が帰結ではないかと
スキル習得より性格よく振る舞うほうが難しいのかもしれない
やっと二人目が出来たのに一人減らすとか組織としておかしい
こんなおかしい組織の人間の言うことだからきっとAについても
誇張が入っているだろうし(自分達が仕事出来ないのを棚に上げてA叩きに見える)
恐らくBは都合が良い性格なので死ぬまでこき使うのだろう。
他部署の奴らが少し調べりゃ分かるようなことを
面倒くさがって押し付けた結果かもしれねえだろ
最初は愛想良かったとしても、周りがそんな感じじゃいずれ腐るわそりゃ
そのコメントは視野狭すぎだし経験少なすぎるわ