649 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2009/11/27(金) 11:00:47 ID:YwohuI/m
涙目の人の話ある日、加藤嘉明が家臣に訓戒した。
「よいか、いざという時、袴帯は前で結ぶものだ。決して後ろで結ぶな。」
「それはまた、何故でございましょう?」
「うむ、慶長のはじめ、伏見の大地震の時だがな。『太閤殿下はご無事か』とご機嫌伺いに
どの大名も伏見城へ走った。わしも懸命に走ったが、わしの横を追い越して行く者がおった。
そいつに負けるのもくやしいと思って、ふと見るとそいつの背中に帯の結び目があるのが
目に付いた。
そこで、城門前の人ごみに紛れて、そっとそいつの帯の結びをほどいてやったら、そいつは
門に入ったとたん帯が外れ、刀も脇差も袴もみーんな落ちてしもうた。
そいつが帯を直している間に、わしは先に行くことが出来た。という訳で、帯は前で締めよ。」
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1着は細川忠興公、2着は加藤清正公
なお加藤嘉明公は反則により失格となりました