犬の人間に対する一途な思いは涙なくしては語れないものがある。
ここにまた一つ、奇跡の物語が誕生したようだ。
これはロシアで起きた出来事である。
事故により重傷を負った犬が、発見者の呼びかけである女性に一時的に保護された。
そこでたっぷりの愛情と献身的な介護を受け、犬は元気になった。
女性の家には既に保護した犬や猫が5匹いて、経済的にもうこれ以上飼うことはできない。
女性は別れを惜しみながらも犬を新たな家庭へと送り出した。
だがここでこの話は終わらなかった。
なんとこの犬は、この女性が恋しくて、また会いたくて、300キロも離れた女性の家まで2週間かけて歩き続けたのだ。
お腹を空かせたままボロボロになりながら・・・
ロシア、モスクワから北東へ225キロ離れた所にあるロストフという都市で暮らす26歳のニーナさんは、
初めてシャビーを見た日のことを決して忘れられないと言う。
シャビーは真冬の寒い1月の夜中、動物を愛する心温かいカップルによりニーナさんのもとへ届けられた。
そのカップルの話によると、シャビーはロストル郊外にある、
多くの人がペットを捨てに来ることで有名な埋立地にうずくまっていたそうだ。
カップルがシャビーを発見した時、シャビーの脚は2本骨折しており、体は寒さで衰弱しきっていて、
痛みでうめくことしかできない状態だったという。
シャビーの首には首輪が付いていた。
もしかしたらシャビーは車にひかれ脚に怪我を負い、
治療を面倒に思った飼い主が埋め立て地に捨てたのかもしれない。
カップルはすぐさまシャビーを車に乗せ、温かい水をあげ、毛布で包んであげた。
そして、獣医を探すため何時間も車を走らせたが、
無料でシャビーを診てあげようという獣医はどこにもいなかった。
やっとのことで治療費を値引きしてくれるという獣医にたどりついた。
シャビーにはたくさんのアザや裂傷があり、後ろ脚は両方とも骨折していた。
シャビーは無事に手術を終え、脚には金属ネジが挿入された。
獣医は、いつか歩けるようになる日が来るかもしれないがまだわからないと言った。
保護したカップルは犬が飼える状況にはない。
すぐにインターネットでこの犬を保護してくれる人を探し始めた。
シャビーは傷を負っている上にまだ歩けない。
シャビーが完全に回復するまで面倒を見てくれる人を探していたという。
その記事に返事をくれた、たった一人の人物がニーナさんだった。
ニーナさんは娘と自分の母親と3人で暮らしており、かつて保護した3匹の猫と2匹の犬を飼っていた。
もうペットを受け入れる余裕はないのだけれど、ニーナさんにはこの傷ついた犬を放っておくことはできなかった。
シャビーは手術直後、まだ麻酔でうとうとしている状態でニーナさんに引き取られた。
ニーナさんは泥のついた身体を丁寧に洗ってあげた。
シャビーとニーナさんの間に、直ぐに絆が芽生えた。
「麻酔から覚めたシャビーは衰弱しきった目で私を見ると、おそるおそる私の手をなめてきたの」とニーナさんは話す。
ニーナさんは犬の身体の色からシャビー(グルジア語で黒を意味する)と名づけ、シャビーの回復を見守っていた。
そんな中、ニーナさんをビックリさせるような事が起きた。
通常、シャビーような傷ついた状態の犬だと、寝ているシートの上で用を足してしまうのだが、
シャビーはそれを良しとせず、用を足すためにボロボロの身体で這いつくばって外に出ようとしたのだ。
手術直後でその痛みは想像を絶するものだったろう。
にもかかわらず、なんとか外に出て用を足そうと這いつくばった結果、ドアの前で憔悴しきって倒れてしまった。
そんなシャビーを発見したニーナさんは、赤ちゃん用のおむつをシャビーにつけると、
優しく抱きあげシャビーをベッドに運んであげた。
ニーナさんの献身的な看病のもとで、シャビーは日ごとに回復し、歩けるようにまでなった。
シャビーは、とても優しい犬で、ニーナさんの娘のマヤちゃんや他の動物たちと庭で遊ぶのが大好きだった。
また、シャビーは賢く、基本的なしつけをすぐに覚えたという。
やさしくてて賢いシャビーだったが、唯一の問題は見知らぬ人間と車だった。
かつての恐怖が忘れられないのだろう。
見知らぬ人間を見ると不安そうになり、動く乗り物を見ると怯えたという。
シャビーがニーナさんの所へきて半年後、シャビーは完全に回復した。
ニーナさんはシャビーを引き取ってくれる里親探しを始めた。
本当はシャビーが大好きで手放したくはなかったが、ニーナさんの限られたお給料では、
すでに飼っているペットたちの餌代だけで精一杯だった。
これ以上、新しい家族を増やす余裕はなかった。
唯一シャビーに興味があるといってくれた友人は、
ニーナさんの暮らすロストフから約290キロも離れたボロネジに住んでいた。
シャビーと離れ離れになる日、とてもつらくて後ろ髪をひかれる思いだったというニーナさん。
でも、シャビーのことを考えたら、新鮮な空気と広い土地で、
温かい家族に囲まれのびのびと暮らせるほうが幸せだと思い直し、シャビーと別れた。
シャビーと別れてから数日後、シャビーを引き取ってくれた友人から電話が入った。
彼らが仕事から帰るとシャビーの姿が消えているというのだ。
シャビーは穴を掘って庭のフェンスを越え、外に出てしまったという。
友人は村中を探しまわったが、誰もシャビーを見たものはなく見つからないという。
ニーナさんはそのニュースを聞き、ショックで目の前が真っ暗になったが、
シャビーがなんとか無事に友人の家に戻ってくることを祈ることしかできなかった。
友人の電話を受けてから2週間後、ニーナさんがいつものように仕事から家に帰ると、
何か濡れたものが足元で動いていることに気づいた。
何事かと思いよく見ると、黒い犬がしっぽを振り回し、ニーナさんに寄り添いなめてきたのだ。
その犬はやせ細りボロボロの状態だった。
にもかかわらず、犬の目は喜びの色で溢れ、ニーナさんがかがむとニーナさんの腕に中に飛び込んできた。
2人(1人と1匹)は一緒に泣き出した。
「犬も泣いたり笑ったりできるんです。たいていの人は信じようとしないだけなのかも」とニーナさんは語っている。
2週間で約300キロも歩き続けたシャビーは衰弱しきっていた。
その後数日間はあまり動くこともせず、餌を食べては眠ることを繰り返すだけだった。
だが徐々に元気を取り戻した。
元気になってきたシャビーは、ニーナさんが外出しようとするたびに必死で止めようとした。
またニーナさんと離れ離れになることを心配している様子だったという。
そんなシャビーをニーナさんは愛で包み、“もう二度と離さないから大丈夫”と言い聞かせているという。
300キロも離れた村からニーナさんの暮らすロストフまでたどりついただけで驚くべき事だが、
他にも驚くべきことがある。
実はニーナさん、引っ越しをしており、シャビーといた時とは違う家に住んでいた。
そこは前の家からバスで5つ先の停留所ほど離れている。
シャビーはそのことを知らないはずなのに、シャビーは新しい家に戻ってきたのだ。
「犬が飼い主に対して忠実なことは知っていました。
でもこれほどの大きな愛情を私が直接経験するとは思ってもいませんでした。」
「これからはずっとシャビーと一緒です。この子を他の人に託すなんてもうできません。
動物は本当に愛情深く、人間の愛に忠実で、愛すべきものたちです。
人間が優しくすれば、彼らは全力で持っている愛のすべてを返してくれるんです。
これは体験して本当に分かったことです。今やシャビーは私の子供みたいなものです」
とニーナさんはそう話した。
この出来事はロシアの新聞に掲載され、ニーナさんとシャビーの絆は、
動物を愛するロシア国民の心を溶かしたという。
そして、多くの人がニーナさんに“シャビーの飼育費やその他の費用を寄付したい”と申し出てくれた。
だが、ニーナさんはその人たちへお礼を述べるとともにこう言っている。
「皆さん、本当にありがとうございます。皆さんのあたたかいお心遣いには大変感謝しております。
でも私はお金が欲しいわけではありません。私は自分が飼う動物の面倒は自分でなんとかします。
それでも何をしたいと思ってくださる方は、どうか世界中にいるであろう、
助けを必要としている動物たちを助けてあげてください。どうかお願いです。
動物は世界で最も献身的で愛すべき友人です。彼らには私たちの愛と思いやりが必要なんです」
ここにまた一つ、奇跡の物語が誕生したようだ。
これはロシアで起きた出来事である。
事故により重傷を負った犬が、発見者の呼びかけである女性に一時的に保護された。
そこでたっぷりの愛情と献身的な介護を受け、犬は元気になった。
女性の家には既に保護した犬や猫が5匹いて、経済的にもうこれ以上飼うことはできない。
女性は別れを惜しみながらも犬を新たな家庭へと送り出した。
だがここでこの話は終わらなかった。
なんとこの犬は、この女性が恋しくて、また会いたくて、300キロも離れた女性の家まで2週間かけて歩き続けたのだ。
お腹を空かせたままボロボロになりながら・・・
ロシア、モスクワから北東へ225キロ離れた所にあるロストフという都市で暮らす26歳のニーナさんは、
初めてシャビーを見た日のことを決して忘れられないと言う。
シャビーは真冬の寒い1月の夜中、動物を愛する心温かいカップルによりニーナさんのもとへ届けられた。
そのカップルの話によると、シャビーはロストル郊外にある、
多くの人がペットを捨てに来ることで有名な埋立地にうずくまっていたそうだ。
カップルがシャビーを発見した時、シャビーの脚は2本骨折しており、体は寒さで衰弱しきっていて、
痛みでうめくことしかできない状態だったという。
シャビーの首には首輪が付いていた。
もしかしたらシャビーは車にひかれ脚に怪我を負い、
治療を面倒に思った飼い主が埋め立て地に捨てたのかもしれない。
カップルはすぐさまシャビーを車に乗せ、温かい水をあげ、毛布で包んであげた。
そして、獣医を探すため何時間も車を走らせたが、
無料でシャビーを診てあげようという獣医はどこにもいなかった。
やっとのことで治療費を値引きしてくれるという獣医にたどりついた。
シャビーにはたくさんのアザや裂傷があり、後ろ脚は両方とも骨折していた。
シャビーは無事に手術を終え、脚には金属ネジが挿入された。
獣医は、いつか歩けるようになる日が来るかもしれないがまだわからないと言った。
保護したカップルは犬が飼える状況にはない。
すぐにインターネットでこの犬を保護してくれる人を探し始めた。
シャビーは傷を負っている上にまだ歩けない。
シャビーが完全に回復するまで面倒を見てくれる人を探していたという。
その記事に返事をくれた、たった一人の人物がニーナさんだった。
ニーナさんは娘と自分の母親と3人で暮らしており、かつて保護した3匹の猫と2匹の犬を飼っていた。
もうペットを受け入れる余裕はないのだけれど、ニーナさんにはこの傷ついた犬を放っておくことはできなかった。
シャビーは手術直後、まだ麻酔でうとうとしている状態でニーナさんに引き取られた。
ニーナさんは泥のついた身体を丁寧に洗ってあげた。
シャビーとニーナさんの間に、直ぐに絆が芽生えた。
「麻酔から覚めたシャビーは衰弱しきった目で私を見ると、おそるおそる私の手をなめてきたの」とニーナさんは話す。
ニーナさんは犬の身体の色からシャビー(グルジア語で黒を意味する)と名づけ、シャビーの回復を見守っていた。
そんな中、ニーナさんをビックリさせるような事が起きた。
通常、シャビーような傷ついた状態の犬だと、寝ているシートの上で用を足してしまうのだが、
シャビーはそれを良しとせず、用を足すためにボロボロの身体で這いつくばって外に出ようとしたのだ。
手術直後でその痛みは想像を絶するものだったろう。
にもかかわらず、なんとか外に出て用を足そうと這いつくばった結果、ドアの前で憔悴しきって倒れてしまった。
そんなシャビーを発見したニーナさんは、赤ちゃん用のおむつをシャビーにつけると、
優しく抱きあげシャビーをベッドに運んであげた。
ニーナさんの献身的な看病のもとで、シャビーは日ごとに回復し、歩けるようにまでなった。
シャビーは、とても優しい犬で、ニーナさんの娘のマヤちゃんや他の動物たちと庭で遊ぶのが大好きだった。
また、シャビーは賢く、基本的なしつけをすぐに覚えたという。
やさしくてて賢いシャビーだったが、唯一の問題は見知らぬ人間と車だった。
かつての恐怖が忘れられないのだろう。
見知らぬ人間を見ると不安そうになり、動く乗り物を見ると怯えたという。
シャビーがニーナさんの所へきて半年後、シャビーは完全に回復した。
ニーナさんはシャビーを引き取ってくれる里親探しを始めた。
本当はシャビーが大好きで手放したくはなかったが、ニーナさんの限られたお給料では、
すでに飼っているペットたちの餌代だけで精一杯だった。
これ以上、新しい家族を増やす余裕はなかった。
唯一シャビーに興味があるといってくれた友人は、
ニーナさんの暮らすロストフから約290キロも離れたボロネジに住んでいた。
シャビーと離れ離れになる日、とてもつらくて後ろ髪をひかれる思いだったというニーナさん。
でも、シャビーのことを考えたら、新鮮な空気と広い土地で、
温かい家族に囲まれのびのびと暮らせるほうが幸せだと思い直し、シャビーと別れた。
シャビーと別れてから数日後、シャビーを引き取ってくれた友人から電話が入った。
彼らが仕事から帰るとシャビーの姿が消えているというのだ。
シャビーは穴を掘って庭のフェンスを越え、外に出てしまったという。
友人は村中を探しまわったが、誰もシャビーを見たものはなく見つからないという。
ニーナさんはそのニュースを聞き、ショックで目の前が真っ暗になったが、
シャビーがなんとか無事に友人の家に戻ってくることを祈ることしかできなかった。
友人の電話を受けてから2週間後、ニーナさんがいつものように仕事から家に帰ると、
何か濡れたものが足元で動いていることに気づいた。
何事かと思いよく見ると、黒い犬がしっぽを振り回し、ニーナさんに寄り添いなめてきたのだ。
その犬はやせ細りボロボロの状態だった。
にもかかわらず、犬の目は喜びの色で溢れ、ニーナさんがかがむとニーナさんの腕に中に飛び込んできた。
2人(1人と1匹)は一緒に泣き出した。
「犬も泣いたり笑ったりできるんです。たいていの人は信じようとしないだけなのかも」とニーナさんは語っている。
2週間で約300キロも歩き続けたシャビーは衰弱しきっていた。
その後数日間はあまり動くこともせず、餌を食べては眠ることを繰り返すだけだった。
だが徐々に元気を取り戻した。
元気になってきたシャビーは、ニーナさんが外出しようとするたびに必死で止めようとした。
またニーナさんと離れ離れになることを心配している様子だったという。
そんなシャビーをニーナさんは愛で包み、“もう二度と離さないから大丈夫”と言い聞かせているという。
300キロも離れた村からニーナさんの暮らすロストフまでたどりついただけで驚くべき事だが、
他にも驚くべきことがある。
実はニーナさん、引っ越しをしており、シャビーといた時とは違う家に住んでいた。
そこは前の家からバスで5つ先の停留所ほど離れている。
シャビーはそのことを知らないはずなのに、シャビーは新しい家に戻ってきたのだ。
「犬が飼い主に対して忠実なことは知っていました。
でもこれほどの大きな愛情を私が直接経験するとは思ってもいませんでした。」
「これからはずっとシャビーと一緒です。この子を他の人に託すなんてもうできません。
動物は本当に愛情深く、人間の愛に忠実で、愛すべきものたちです。
人間が優しくすれば、彼らは全力で持っている愛のすべてを返してくれるんです。
これは体験して本当に分かったことです。今やシャビーは私の子供みたいなものです」
とニーナさんはそう話した。
この出来事はロシアの新聞に掲載され、ニーナさんとシャビーの絆は、
動物を愛するロシア国民の心を溶かしたという。
そして、多くの人がニーナさんに“シャビーの飼育費やその他の費用を寄付したい”と申し出てくれた。
だが、ニーナさんはその人たちへお礼を述べるとともにこう言っている。
「皆さん、本当にありがとうございます。皆さんのあたたかいお心遣いには大変感謝しております。
でも私はお金が欲しいわけではありません。私は自分が飼う動物の面倒は自分でなんとかします。
それでも何をしたいと思ってくださる方は、どうか世界中にいるであろう、
助けを必要としている動物たちを助けてあげてください。どうかお願いです。
動物は世界で最も献身的で愛すべき友人です。彼らには私たちの愛と思いやりが必要なんです」
コメント一覧
人間から捨てられればいいと思う。
帰還した兵士との再会、猫の場合。
http://karapaia.livedoor.biz/archives/52166123.html
> そして、獣医を探すため何時間も車を走らせたが、
> 無料でシャビーを診てあげようという獣医はどこにもいなかった。
>
> やっとのことで治療費を値引きしてくれるという獣医にたどりついた。
ここちょっとモヤった
「日本ユニセフに募金をお願いします。」
柱で爪研ぎして家が傾くし
でも猫好きです。
善意で引き受けてくれたんだから、そこそこの幸せは手に入っただろうに
それでも元の拾い主が良かったという理由は何なんだろう?
この言葉こそ、動物を飼う、或いは保護する人の資格たりえる
貰えるものは貰っておけばいい、それは確かにそれで正解だろう
しかし、あくまでも自分の責任の範囲内、自分の目と手の及ぶ範囲で収めるという
その姿勢こそが重要なのも事実
自分の限界を客観的に把握しておかねば、飼育できぬ動物まで抱え込んで結果的に不幸な事になりかねない
こう言う人は、出来ない事は出来ないと突っぱねる事が出来る
それが大事なんだ
冷たいと言われようと何だろうと、出来ない領分に手を出してまで動物を飼う、保護するべきではない
出来ないなら始めから関わらない、これはかわいそうと言う感情が働いて実はかなり難しい
俺も犬や鳥を何度か保護、そのまま飼ったりしたこともあるから良く分かる
出来る事なら全ての動物に手を差し伸べてやりたいんだよ
ねこだいすき
同じところで引っかかった
カップルもお金が無かったのかもしれないし、縁もゆかりも無い傷ついた動物を救ったという点では素晴らしいけど、だからって無料で診てくれってのはおかしいと思う
どんなに志が立派でも、そのために赤の他人に無料・見返りの無い奉仕を要求するのは違う
与えた愛情がきちんと返ってくるところは人間との大きな違いのひとつ