うちの爺さんは若い頃、当時では珍しいバイク乗りだった
コピペ投稿者:名無しさん
投稿者ID:O22XHQ21
コピペ投稿日時:2016/04/11 11:02
コピペ投稿日時:2016/04/11 11:02
492 名前:名無しさん@おーぷん[] 投稿日:2016/04/10(日)23:51:10 ID:hMS [1/3]
うちの爺さんは若い頃、当時では珍しいバイク乗りだった。金持ちだった爺さん両親からの何不自由ない援助のおかげで 燃費の悪い輸入物のバイクを暇さえあれば乗り回していたそうな。
ある時、爺さんはいつものように愛車を駆って 山へキャンプへ出かけたのだそうな。
ようやく電気の灯りが普及し始めた当時、夜の山ともなればそれこそ漆黒の闇に包まれる。
そんな中で爺さんはテントを張り、火をおこしキャンプを始めた。
持ってきた酒を飲み、ほどよく酔いが回ってきた頃に
何者かが近づいてくる気配を感じた爺さん。
「ツーリングキャンプ」なんて言葉もなかった時代。
夜遅くの山で出くわす者と言えば、獣か猟師か物の怪か。
爺さんは腰に差した鉈を抜いて、やってくる者に備えたそうだ。
やがて藪を掻き分ける音と共に、「なにか」が目の前に現れたのだそうな。
この「なにか」というのが、他のなににも例えることが出来ないものだったので 「なにか」と言うしかない、とは爺さんの談である。
それはとても奇妙な外見をしていたそうだ。
縦は周囲の木よりも高く、逆に横幅はさほどでもなく、爺さんの体の半分ほどしかない。
なんだか解らないが「ユラユラと揺れる太く長い棒」みたいのが現れたそうだ。
爺さんはその異様に圧倒され、声もなくそいつを凝視しつづけた。
そいつはしばらく目の前でユラユラ揺れていたと思うと、唐突に口をきいたのだそうな。
493 名前:名無しさん@おーぷん[] 投稿日:2016/04/10(日)23:51:34 ID:hMS [2/3]
「すりゃあぬしんんまけ?」一瞬なにを言われたのかわからなかったそうな。
酷い訛りと発音のお陰で、辛うじて語尾から疑問系だと知れた程度だったという。
爺さんが何も答えないでいると、そいつは長い体をぐ~っと曲げて 頭と思われる部分を爺さんのバイクに近づけると、再び尋ねてきた。
「くりゃあぬしんんまけ?」
そこでようやく爺さんは「これはオマエの馬か?」と聞かれてると理解できた。
黙っているとなにをされるか、そう思った爺さんは勇気を出して 「そうだ」とおびえを押し殺して答えたそうだ。
そいつはしばらくバイクを眺めていたが しばらくするとまた口を聞いた。
「ぺかぺかしちゅうのぉ。ほすぅのう。」
その時、爺さんはようやくソイツが口をきく度に猛烈な血の臭いがすることに気が付いた。
人か獣か知らんが、とにかくコイツは肉を喰らう。
下手に答えると命が無いと直感した爺さんは、バイクと引き替えに助かるならと 「欲しければ持って行け」と答えた。
それを聞いソイツは、しばし考え込み また口をきいた。
「こいはなんくうが?」
「ガソリンをたらふく喰らう」 爺さんは正直に答えた。
「かいばでゃあいかんが?」
「飼い葉は食わん。その馬には口がない」 バイクを指し示す爺さん。
「あ~くちんねぇ くちんねぇ たしかにたしかに。」
納得するソイツ。
そこまで会話を続けた時点で、爺さんはいつの間にか
ソイツに対する恐怖が無くなっていることに気が付いたという。
494 名前:名無しさん@おーぷん[] 投稿日:2016/04/10(日)23:52:17 ID:hMS [3/3]
ソイツはしばらくバイクの上でユラユラと体を揺らしていたが 、その内に溜息のような呻き声を漏らすと「ほすぅがのう ものかねんでゃなぁ」
そう呟くように語ると、不機嫌そうに体を揺らしたという。
怒らせては不味いと思った爺さんは、「代わりにコレを持って行け」 と持ってきた菓子類を袋に詰めて投げてやったという。
袋はソイツの体に吸い込まれるように見えなくなった。
するとソイツは一言
「ありがでぇ」
と呟いて山の闇へ消えていったという。
その姿が完全に見えなくなるまで残念そうな呻きが響いていたという。
爺さんは、気が付くといつの間にか失禁していたという。
その夜はテントの中で震えながら過ごし、朝日が昇ると一目散に山を下りたそうだ。
家に帰ってこの話をしても、当然誰も信じてはくれなかったが、曾々爺さんが
「山の物の怪っちゅうのは珍しいもんが好きでな、おまえのバイクは 山に入った時から目を付けられていたんだろう」
「諦めさせたのは良かったな。意固地になって断っておったら おまえは喰われていただろう」 と語ってくれたのだそうな。
以来、爺さんは二度とバイクで山に行くことはなかったそうだ。
ちなみに、件のバイクは今なお実家の倉に眠っている。
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昔からナンシーさんはいたんだなぁ……w
しかも山の怪がw
コメント一覧
そりゃあ、ヌシの馬け?
鹿児島が1番近いかな。
英語の教科書かよ
欲すぅがのう もの食わねんでゃなぁ
というか、だいたい昔の言葉ってのは京都とか関西で生まれてそこから東西に伝播していくから、九州方面と東北方面の方言には似通ったものが多かったりする
緊急連絡だよ。
指名手配中の切り裂き魔ラルフが郊外に向かって逃走中なんだよ。
ターゲットは白のスポーツカーだよ。
※欄開いたら方言に強い人がたくさんいてビックリ。俺も訛りの強い
田舎の屈強な農家のおっさんに「あんちゃんの小さいチンポ、ここで
ふんどしはずして見せてみろ」ってニヤニヤ命令されたい。
これ(排気量)何cc? なんしーしー=ナンシーさん
これ(値段)いくら? =いくらちゃん
昔は非常に多く生息したのと実に鬱陶しい事からバイク界隈では
「ナンシーさんといくらちゃん」と昔からの定番ネタになってる
チェイスH.Q.の「ナンシーより緊急連絡」なんて
いったい何人が分かるというのだw
30年くらいは昔だぞw
洒落怖まとめサイトの山編のどこかに載ってる