845 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2012/08/05(日) 21:37:08.29 ID:VmSSSJRT
家康公の命による立花攻めの前日、立花方に申し入れることがあり、
大家太郎左衛門を使者とするように直茂公が命じた。
鍋島の者はみな、
「太郎左衛門はブサイク(醜男)の上、言葉に詰まる者ですから使者にはどうかと・・・」
と申し上げたが、直茂公は、
「今回、立花への使いは男ぶりや弁舌はいらない。
気骨ひとつですむ案件なのだ。
太郎左衛門の気骨の逞しさは、日頃から見抜いている」
と仰せになって、立花方へと遣わされた。
さて太郎左衛門は立花家へおもむいて、
「このたび、家康公の御命令により、
明日、当地へと攻めよせます。
もし、釈明なさるのなら、
早々に黒田、加藤両検使までお申し出になるとよろしかろう」
と、つかえながらもなんとか口上を申し述べた。 (1/2)
846 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2012/08/05(日) 21:54:07.02 ID:VmSSSJRT
返事を待っていると、襖一つへだてた隣の部屋で、立花の侍たちが、「なんという生ぬるい口上か。
西国無双の立花とまで言われる当家が、
この期におよんで釈明をするなどと思っているのだろうか。
それにつけても、あの使いの男の見苦しさはなんなのか。
口上もろくに喋れず、鍋島にはよほど人がいないらしい」
など、さまざまに悪口を言った。
さて返事を聞いて、立ち帰るときとなり、太郎左衛門は大声をはりあげ、
「ただいまそちらでの御評判の内容、
こちらへもはっきりと耳に聞こえました。
鍋島の槍が手ぬるいかどうか、明日皆様方へお見せしよう。
畳の上での御批判とは、ちと違うことがおわかりになると思います。
さてまた、拙者が醜男で口上が下手だとの批判はもっともと思います。
しかしながら、武士にとって男ぶりや弁舌が役に立つとお思いですか。
私の戦場での働きもあわせてお目にかけましょう。
見事この醜男と立ち合ってみてください。
もし、今すぐにでも私が本物か確かめたいのであれば、参られよ。
ひと働きいたしてお目にかける」
と断言し、しばらく待ったうえで、立ち帰ったとのことである
葉隠より (2/2)
コメント一覧
男なら黙って殴り合え
2回読んだけどどこがオチだったのか分からなかった
話しに行ったんじゃなくて、喧嘩売りに遣わされたんだな
だから醜男の太郎左衛門で足りると言うだけ
残念ながら2行だな
残念ながら2行だな
何故最後の最後で」叩いちゃうかなぁ
本文?読んでねーよ