728 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2010/02/21(日) 19:14:13 ID:QW+xIW9h
伊賀に、相当に名を知られた忍びの者があった。ある時彼の息子が、「忍の技を自分に教えて欲しい」と頼み込んできた。
忍びの者は「よし、教えてやろう」と、夜、息子を連れて、ある大きな屋敷に忍び込んだ。
その屋敷のある土蔵に侵入すると、そこにあった長持を開けて息子に、「この中に入れ」と言う。
なにやら解らぬも、言われたとおりに長持の中に入ると、忍びの者はその蓋を閉め更に錠をかけて
「泥棒!泥棒だー!!」
と叫んで逃げ帰った。
長持の中の息子、驚いたの驚かないの。自分は逃げようにも、長持には錠がかかっているのである。
そのうちに声に驚いた屋敷の家人たちが土蔵に集まってきた。絶体絶命もいいいところだ。
が、家人たちは土蔵になにも怪しい様子が無いので引き上げようとした。
助かった?いや待て、このままではそれも困るのだ。あんな薄情な父親は、自分を助けにはこないだろう。
放っておかれてはいずれ長持の中で飢えて死ぬ。虫干しとかで久しぶりに長持を開けたらそこから
自分のミイラがでてくるのだ。それは勘弁。
息子、ここで賭けに出た
『ガリガリッ ガリガリッ』
長持の底板を爪で掻いた。引き上げかけていた家人たちはこの突然の物音に驚き、長持の中から聞こえることを
確かめると、中を確認するため錠前をこじ開け蓋を開けた
「今だ!」
息子は長持から脱兎の如く飛び出し逃げた!「おのれ曲者!」家人たちは総出で彼を追いかける。
そのうちについに、井戸端に追い詰められた。
息子ここで思いつく、「そうだ!」彼は近くにあった一抱えほどの石を、井戸の中に投げ込んだ。
その水音に家人たちは、曲者が井戸に飛び込んだものと思い、井戸を囲んで「縄だ!」「梯子だ!」と
井戸の中を探そうと騒いだ。
この隙に息子は屋敷を逃げ出した。
帰ってきた息子は父親に激しく食ってかかった。「父上!なんと酷い事を!」
しかし父は冷静に、「お前、どのようにして逃げてきた?」息子は仕方なくこれこれと答えると
「うむ、でかした。それこそ忍びの術の基本である。よく覚えておくように。」
と、何事も無く言ったそうだ。
忍者の修行は大変でござるよニンニン。と言うお話。
コメント一覧
ふんどしいっちょで縛られて、観衆の前でふんどしを
はぎ取られて強制射精させられる忍者ハットリくんを
想像するとショタじゃない俺でも勃起する。
昔は命の価値が軽すぎて困る
で通ってた昔
増える自殺やこき使われる社畜、ブラック企業の実態を見てしまうと今だって別段そんなに重んじているようにも思えない
服部半蔵「」
風魔小太郎「せやな」
忍べてないよね
どうだこれが忍術の極意じゃとかドヤ顔して解説するとか言う
一粒で二度おいしい作戦じゃ
今回は思いの外息子が優秀すぎて慌てて帰って取り繕ったけどな
地域は全く記憶にないけど
流れからして獅子丸かと思った。あのチクワ羊、
けっこう実子には厳しいんだなって。
ひーふみよいつつジャジャジャジャーン
拙者の父親はちくわに混ぜて鉄アレイ投げてたでござる
"Who are you?"
"Bond. James Bond!"