264. 名無しさん 2016年08月01日 20:05 ID:bA3b0GSD0
結果的に復讐になった話です。
オフィシャルもプライベートもいろいろあってもがいていた頃。
深夜寝静まったころに、玄関ドアの郵便受けのフタ開けて覗いていく奴がいた。
その当時私はワンルームの部屋で一人暮らし。
玄関ドアは金属製の丈夫なものだったけど、郵便受けのフタを開ければ一直線に生活スペースが見える。
ドアに郵便受けのパーツがついてた跡はあるけど、越してきた当初からついていなかった。
後に知ったが他の部屋も全部同じ。なんでかしらんけど大家が取り除いていったらしい。
この覗く奴、わざとフタが閉まる音を立てて去るので、私は毎回ビックリして飛び起きてた。
多い時で週4日、無い時は1週間くらいなかったり。
管理会社に言ったけど、「大家に伝える」と言われただけで何もなかった。
私も含めて周辺で被害等もない様子だったし、ボロいアパマンだったから「これくらいで…」って感じだったんだろう。
今思えば、警察に相談して見回りだけでもしてもらったら違ってたかも。
でも最初に書いたようにゴタゴタ+多忙で、要するにフタ開け覗き事件自体が私にとってさほど問題に感じなかった。
265. 名無しさん 2016年08月01日 20:09 ID:bA3b0GSD0
しかし、さらに仕事でのトラブルがあって他人の後始末でも走り回ることになり、寝不足も加わって
私の頭が可怪しくなってしまった。
我ながらどういう理屈か分からないけど、
(フタ開け覗き魔が私に呪いをかけてるのかも…)
と思い至り、呪いには呪いをとドアに我流の呪い札を貼ったり(外側に貼らない程度には理性があったらしい)、近所の神社にお百度参りに挑戦しようとしたり(寝不足で初日に断念)。
ある日妹が尋ねてきた時、私はどうやら妙なテンションで妹にアドバイスを求めていたらしい。
そして妹のアドバイス通りに行動を起こし、うまく行かず妹を呼び出し手伝わせていた。
アドバイスの件は憶えてないが、
やってたことは呪怨の俊雄像を作ることだった。
俊雄は呪怨って映画に出たブリーフ履いた真っ白な男の子ね。
妹と見に行った映画なので話題に出たらしく、
「フタを開けて俊雄が居ればビビるんじゃない?」
って提案されたらしい。
まあ私は結局時間もないので、妹が作りかけ俊雄像を持って帰って速攻で仕上げてくれた。
266. 名無しさん 2016年08月01日 20:13 ID:bA3b0GSD0
持ってきてくれた俊雄像は、頭だけは等身大で体はとてもちっちゃかった。
「フタの位置に合わせるとこんなもんデショ」
と妹。
超久しぶりの休みの日、我に返った私にグイグイと俊雄像を見せつける妹。
顔、リアル。
キモイというか怖い。
てか上手いな妹。
「なんでこんなおぞましいものを作ることになったんだ」
と独りごちると上記経緯を教えてくれた。
呪いってなんだよ…こんなん設置したら私が呪われるわ…。
喜々として俊雄像を玄関土間部分に設置して妹は帰っていった。
妹に叩き起こされた私はどうこうする気力も体力もなく、そのまままた寝てしまった。
その日。
1週間くらい来てなかった覗き魔だったが、いきなり設置当夜に推参したらしい。
「XXXっずやぁ!」
みたいな叫び声が上がり、
ドタドタドタ!
って音が聞こえ、
ズドッ
と何かが響く音が聞こえた。
267. 名無しさん 2016年08月01日 20:15 ID:bA3b0GSD0
昼間っから寝てて元気になってた私、すぐ飛び出して辺りを見回すと、どうやら覗き魔らしき男が膝をかかえて転がっていた。
私の部屋は1階にあるが、そのアパマン自体が床を上げてるせいか5段くらいの階段を登ったところにある。
その階段で足を踏み外して転び、どこかにぶつけたらしい。
同じ階の住人が出てきたので、覗き魔らしいことを話して警察と救急車を呼んでもらった。
そして覗き魔を見てびっくりした。
元彼。
私をフッた、最初に書いたプライベートゴタゴタの元となった奴。
(うわコイツかよ…)
と思ったと同時に自分の部屋に戻って、なぜか俊雄君を衣装ケースに片付けた。
なんか俊雄君のせいにされたくなかったんだ。
ちなみに俊雄君、中身は発泡スチロール、皮膚は紙粘土なので超軽い。
出てきて住人に
「知ってますコイツ?」
とか聞かれたので首振った。
「(私)の恋人」
と主張してたらしい。
「知らない知らない」
と否定しまくった。
まあもう恋人ではないので。
268. 名無しさん 2016年08月01日 20:19 ID:bA3b0GSD0
結局元彼もとい覗き魔は入院後、警察にお世話になることになった。
最終的に「元彼」と認めたけど、髪型や服装、雰囲気が違ってわからなかったということで収まった。
本当はひと目でわかった、全体の体つきというかなんというか…。
逆に思い違いで「他人だった」と言われた方がむしろ納得できたかもしれないくらい違う格好だったのに。
いちおう不法侵入だかなんだかで注意された程度らしいし、足は折れるほどでもなかったけど、
会社が厳しいところでクビになった(クビか僻地左遷か選択を迫られたらしい)と聞いた。
元彼は私をフッた挙句(理由不明)、交友関係に私にストーカーされてると噂をバラまいてた張本人。
私は否定してたけど、いろいろ根回しされてた上に仕事が忙しくて交友関係にはフォローしきれなかったんだ。
当然だけど、元彼が警察にお話されている間に逆根回しをしておいた。
元彼に「お見舞い」と称して病院に行くやつもいたし(どこの病院か私は知らんかったけど)、元彼からは反論されたけど、会社をクビになったことで元彼も諦めて反論をやめて、私は悪く無いってことになった。
269. 名無しさん 2016年08月01日 20:22 ID:bA3b0GSD0
特に、
「(私)が『倒れた元彼のそばに青白い子供がうずくまってジッと元彼を見つめてたの…』って言ってた」
と元彼に伝えた人(妹→その人の妹→その人、という順に伝わった)がいて、そのあたりからボロが出てきたみたい。
元彼が
「そいつ(私)の部屋に居た!」
とか言って
「なんでそう思うの?覗いてたの?」
と。
別れてから引っ越したから部屋に入ったことないしね、元彼。
元彼は今は地元で親の跡継いでる、独身で結婚相手募集中としか知らない。
少なくとも子供の頃からの夢だった仕事はもう諦めたみたい。
なお、俊雄君は妹の手でバラされて処分されてしまいました。
「こういうのは役割が終わったら『ありがとう』って感謝してさようならするんだよ!」
って言って。
以上、復讐というかキャパを超えるといろいろ大変だって話でした。
結果的に復讐になった話です。
オフィシャルもプライベートもいろいろあってもがいていた頃。
深夜寝静まったころに、玄関ドアの郵便受けのフタ開けて覗いていく奴がいた。
その当時私はワンルームの部屋で一人暮らし。
玄関ドアは金属製の丈夫なものだったけど、郵便受けのフタを開ければ一直線に生活スペースが見える。
ドアに郵便受けのパーツがついてた跡はあるけど、越してきた当初からついていなかった。
後に知ったが他の部屋も全部同じ。なんでかしらんけど大家が取り除いていったらしい。
この覗く奴、わざとフタが閉まる音を立てて去るので、私は毎回ビックリして飛び起きてた。
多い時で週4日、無い時は1週間くらいなかったり。
管理会社に言ったけど、「大家に伝える」と言われただけで何もなかった。
私も含めて周辺で被害等もない様子だったし、ボロいアパマンだったから「これくらいで…」って感じだったんだろう。
今思えば、警察に相談して見回りだけでもしてもらったら違ってたかも。
でも最初に書いたようにゴタゴタ+多忙で、要するにフタ開け覗き事件自体が私にとってさほど問題に感じなかった。
265. 名無しさん 2016年08月01日 20:09 ID:bA3b0GSD0
しかし、さらに仕事でのトラブルがあって他人の後始末でも走り回ることになり、寝不足も加わって
私の頭が可怪しくなってしまった。
我ながらどういう理屈か分からないけど、
(フタ開け覗き魔が私に呪いをかけてるのかも…)
と思い至り、呪いには呪いをとドアに我流の呪い札を貼ったり(外側に貼らない程度には理性があったらしい)、近所の神社にお百度参りに挑戦しようとしたり(寝不足で初日に断念)。
ある日妹が尋ねてきた時、私はどうやら妙なテンションで妹にアドバイスを求めていたらしい。
そして妹のアドバイス通りに行動を起こし、うまく行かず妹を呼び出し手伝わせていた。
アドバイスの件は憶えてないが、
やってたことは呪怨の俊雄像を作ることだった。
俊雄は呪怨って映画に出たブリーフ履いた真っ白な男の子ね。
妹と見に行った映画なので話題に出たらしく、
「フタを開けて俊雄が居ればビビるんじゃない?」
って提案されたらしい。
まあ私は結局時間もないので、妹が作りかけ俊雄像を持って帰って速攻で仕上げてくれた。
266. 名無しさん 2016年08月01日 20:13 ID:bA3b0GSD0
持ってきてくれた俊雄像は、頭だけは等身大で体はとてもちっちゃかった。
「フタの位置に合わせるとこんなもんデショ」
と妹。
超久しぶりの休みの日、我に返った私にグイグイと俊雄像を見せつける妹。
顔、リアル。
キモイというか怖い。
てか上手いな妹。
「なんでこんなおぞましいものを作ることになったんだ」
と独りごちると上記経緯を教えてくれた。
呪いってなんだよ…こんなん設置したら私が呪われるわ…。
喜々として俊雄像を玄関土間部分に設置して妹は帰っていった。
妹に叩き起こされた私はどうこうする気力も体力もなく、そのまままた寝てしまった。
その日。
1週間くらい来てなかった覗き魔だったが、いきなり設置当夜に推参したらしい。
「XXXっずやぁ!」
みたいな叫び声が上がり、
ドタドタドタ!
って音が聞こえ、
ズドッ
と何かが響く音が聞こえた。
267. 名無しさん 2016年08月01日 20:15 ID:bA3b0GSD0
昼間っから寝てて元気になってた私、すぐ飛び出して辺りを見回すと、どうやら覗き魔らしき男が膝をかかえて転がっていた。
私の部屋は1階にあるが、そのアパマン自体が床を上げてるせいか5段くらいの階段を登ったところにある。
その階段で足を踏み外して転び、どこかにぶつけたらしい。
同じ階の住人が出てきたので、覗き魔らしいことを話して警察と救急車を呼んでもらった。
そして覗き魔を見てびっくりした。
元彼。
私をフッた、最初に書いたプライベートゴタゴタの元となった奴。
(うわコイツかよ…)
と思ったと同時に自分の部屋に戻って、なぜか俊雄君を衣装ケースに片付けた。
なんか俊雄君のせいにされたくなかったんだ。
ちなみに俊雄君、中身は発泡スチロール、皮膚は紙粘土なので超軽い。
出てきて住人に
「知ってますコイツ?」
とか聞かれたので首振った。
「(私)の恋人」
と主張してたらしい。
「知らない知らない」
と否定しまくった。
まあもう恋人ではないので。
268. 名無しさん 2016年08月01日 20:19 ID:bA3b0GSD0
結局元彼もとい覗き魔は入院後、警察にお世話になることになった。
最終的に「元彼」と認めたけど、髪型や服装、雰囲気が違ってわからなかったということで収まった。
本当はひと目でわかった、全体の体つきというかなんというか…。
逆に思い違いで「他人だった」と言われた方がむしろ納得できたかもしれないくらい違う格好だったのに。
いちおう不法侵入だかなんだかで注意された程度らしいし、足は折れるほどでもなかったけど、
会社が厳しいところでクビになった(クビか僻地左遷か選択を迫られたらしい)と聞いた。
元彼は私をフッた挙句(理由不明)、交友関係に私にストーカーされてると噂をバラまいてた張本人。
私は否定してたけど、いろいろ根回しされてた上に仕事が忙しくて交友関係にはフォローしきれなかったんだ。
当然だけど、元彼が警察にお話されている間に逆根回しをしておいた。
元彼に「お見舞い」と称して病院に行くやつもいたし(どこの病院か私は知らんかったけど)、元彼からは反論されたけど、会社をクビになったことで元彼も諦めて反論をやめて、私は悪く無いってことになった。
269. 名無しさん 2016年08月01日 20:22 ID:bA3b0GSD0
特に、
「(私)が『倒れた元彼のそばに青白い子供がうずくまってジッと元彼を見つめてたの…』って言ってた」
と元彼に伝えた人(妹→その人の妹→その人、という順に伝わった)がいて、そのあたりからボロが出てきたみたい。
元彼が
「そいつ(私)の部屋に居た!」
とか言って
「なんでそう思うの?覗いてたの?」
と。
別れてから引っ越したから部屋に入ったことないしね、元彼。
元彼は今は地元で親の跡継いでる、独身で結婚相手募集中としか知らない。
少なくとも子供の頃からの夢だった仕事はもう諦めたみたい。
なお、俊雄君は妹の手でバラされて処分されてしまいました。
「こういうのは役割が終わったら『ありがとう』って感謝してさようならするんだよ!」
って言って。
以上、復讐というかキャパを超えるといろいろ大変だって話でした。
コメント一覧
トシオとった話
そんなことも思いつかないくらい忙しかったのかな
それもフタとドアの接触部にフェルトでも貼り付けるとか色々やり方はあるだろうけど
忙しかったのかな
いや別に俊雄像のイメージから創作した話だろうなとか思ってるわけじゃないっすよ
忙しい時ってそういうちょっとしたことほど後回しにしがち
やろうと思えば5分でできる、いつでもできる、だから今じゃなくていいや、みたいな
逆に俊雄像制作みたいな時間のかかることは
一念発起して時間を確保するのでやる気になる
まぁそこで俊雄像を作ろうとするあたり相当に疲れてたんだろうなとは思う
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ヽ! :, ---.、 : /! '
ヽ :' - ::. ;'.!
ヽ ,:' l,r 'ヽ
rヽ  ̄ , -'r' r'ヽ
i' lヽ r'7,r'´ ' ' ` ー
l l! i. /,,r' ´
ツマンネ[Y.tzumannet]
(1899~1905 ベルギー)
その人ホント短命すぎるよな