210 :下痢ー候補 ◆iGM/6nstxU :04/10/19 01:33:30 ID:NBMwKAiS
高校生の頃仲の良かった先輩がいた。 異性として見てなかったけど人としてすごく好きだった。
趣味が合ったのでよく二人で映画やライブに逝った。
ある日先輩が「お前、女子高生のくせにデートもしたことないんか。
可哀想だからオレが1回デート気分を味あわせてやろう」と言って
ふだん我々が見ないような当時話題の恋愛映画に誘ってくれた。
「今日のオレたちはいつもと違うぞ、本物のデートと思って逝くからな」
私も先輩も冗談みたいなノリでゲラゲラ笑いながら
「お前、憧れの先輩と初デートという設定だぞ、大口開けて飯食うな」
「先輩こそ堂々と屁こかないでくださいよ!憧れられませんから」
と、バカなことばっか言って1日過ごした。すごい楽しかった。
帰り道、いつもは駅で別れるのを「今日はデートだから家まで送る」と逝って
私の家の前まで来た先輩は、そこで無言になり手を握ってきた。
私はデートごっこの続きだと思って、へらへらしてた。
211 :下痢ー候補 ◆iGM/6nstxU :04/10/19 01:50:37 ID:NBMwKAiS
夕日の中、しばらく私の手を握っていた先輩は 「別れの握手だ」と言い、そのまま「じゃあな」と去っていった。
私は1日中バカ笑いしていた余韻が残ったまま
「変なのー」としか思わなかった。
翌日学校で会った先輩はいつもどおりで「お前全然彼氏できねーなー」
「オレとのデートを一生の思い出にするように」なんて逝ってて
私も「先輩命☆っていれずみ彫るYO!」とかくだらない事言っていた。
卒業後半年に一度連絡するぐらいになっても細々と交流があった我々。
もちろんその後2度とデートごっこする事はなかったけれど。
数日前すごく久しぶりに先輩から電話があり、高校時代の思い出を語り合った。
そのときデートごっこの話が出て「あれ笑いましたよねー」と私が言ったら
「俺はお前とごっこでも1回デートできて嬉しかったよ」と・・・
固まる私に「お前、全然気づいてないからずっと言わないつもりだったんだけど」
手を握ったときの私を見て、あきらめがついた、と。
ブッサーな私に好意を持ってくれていたとは思わず、しどろもどろで電話を切った。
喪女の私はあまりにも恋愛に疎かった。
あの時先輩の手の感触がやけに手に残っていたのを覚えている。
なんであの力の強さに気づかなかったのか。
先輩は来月結婚する。
本当に私はバカだったな。
215 :下痢ー候補 ◆iGM/6nstxU :04/10/19 03:04:33 ID:NBMwKAiS
あまりにも切ないので書かずにいたけど もう今日限り忘れることにする。電話を切る前の先輩の言葉。
「お前は普段くだらないことばっか言ってるけど
本当はすごく臆病で、何かあるとすぐ自分を責める。
俺をふることになったらお前は俺への罪悪感と自分への嫌悪感で
きっとボロボロになっただろう。だから俺は自分の気持ちに気づいたとき
絶対に告白しないと決めた。
でも冗談でデートすることになって、前の日は嬉しくて寝付けなかった。
その日ふざけて「これからもずっと一緒にいような」「私、先輩のことずっと好きでした」
みたいな会話を繰り返すうち、どうしても気持ちをおさえられなくなって
告白するつもりで手を握った。
でも俺のことを”仲のいい先輩”として好意をもっている目と
今日の出来事を”デートごっこ”と思って安心しきって笑ってるお前の顔を見たら
俺だけの気持ちで告白し傷つけるなんてできないと思った。
これから大事にしてくれる男が現れるのを願ってる。その時はぜったい紹介しろよ。
お前を泣かすようなクズ男だったら俺がしめてやるよ」
今日も他スレでしょーもないレス入れてたけどさ・・
思い出してなんだか目元が緩んできちゃったよ。
バカだよ。ホント馬鹿。
コメント一覧
誰でも良かったんだろ?穴空いてれば。
君は本当にダメな人間だなあ
チンコに脳がある人にはわからないと思うけど人生には色んな事があるんだよ
諦めたくなくても諦めなきゃならない事なんて腐るほどあるし
自分の小さい人生観で物を考えるのはやめようね
それいいけど、付き合うのは諦めても想い続けるのは諦める必要はないだろ。
本当に好きだったんなら誰とも付き合わないで死ぬまで一人貫けよ
他の女性がいつまでも放っておくわけがないし、
先輩は真剣な思いをぶつけられたら
冷たく拒み続けるような人でもないですよね。
それにしても、もし先輩がもう少し愚かだったら、
または書き手がもう少し賢かったら、
この二人はおそらく結ばれていたわけで、
書き手としては自分を責めるしかないですよね…。
貴方の考えは尊いと思うけど、ごめんなさい、無理です。
それだと「初恋は実らない」って言葉が消えちゃうでしょーが
人をなんだと思ってるんだ