700 本当にあった怖い名無し sage 2007/05/22(火) 14:34:08 ID:2jf9D6GiO
ちょっとスレチかもだが、書き込んでみます。 今はもう亡くなったが、神主してたじじ様から聞いたお話。
戦時中、「戦争に行った息子が無事に帰って来るように」と、Aさんのお母さんが毎晩お百度参りをしていた。
事情と心境を知ったじじ様一家は「せめて少しでもお手伝いを」という事で、夜は境内の明かりを絶やさないようにしてた。
(当時、提灯を使ってた)
家族の願いも空しく、Aさんはどっかのジャングル系の戦場に行かされたと連絡が入った。
Aさんの安否も分からなくなるぐらい戦況は悪化し、周りの人も「もうだめかも知れない」と思い始めた頃。
ろうそくを足しに行ったじじ様の目の前で、提灯が一個無くなった。
その晩もお母さんのお百度参りが始まり、一時間程経った頃、彼女もやっと提灯の数に気が付いた。
701 本当にあった怖い名無し sage 2007/05/22(火) 14:55:40 ID:2jf9D6GiO
(縁起が悪いって事で、お母さんには提灯の事は内緒にしてあった) お百度参りを終えたお母さんが、じじ様に声をかけた。
「神主さん、提灯、足してくれたんですね。ありがとうございます」
じじ様が見たら、無くなってた提灯が戻っていた。
ありゃ〜?とじじ様も思ったそうだが、その晩は内緒のままで終わり、終戦。
Aさんは無事に帰国した。
息子を連れてお母さんがお礼にやって来た。
「神主さん、聞いて下さい。この子がこんな事を言うんです」
ジャングルに送られたAさんの部隊は、朝も昼もずっと追われていた。
上官も仲間もみんな途中で亡くなり、Aさんはジャングルに逃げ込み、遭難した。
食べ物もなく、茂った樹で空も見えないから、星も見えず月明りも届かない真っ暗闇。
敵がそこにいても何も見えないような闇の中、Aさんは民家の明かりを見つけた。
「殺されるかも知れないけど、行ってみよう」
Aさんは、明かりに向かって歩きだした。
702 本当にあった怖い名無し sage 2007/05/22(火) 15:11:15 ID:2jf9D6GiO
真っ暗闇で足元も何も見えず、何度も転んで滑って…。 それでもどんどん歩いた。
あれからかなり歩いたのに、Aさんと明かりの距離は全く縮まらない。
Aさんが転ぶと止まるし、歩きだすと明かりも進む。
やっと「おかしいぞ」と気が付いた時、明かりがフッと消えた。
慌てて明かりが見えてた方向に駆け寄り、場所を確認しようと顔を上げると、現地の山村の集落が見えた。
「片言英語みたいなので助けを求めたら、そこの人たちが助けてくれたんです」
敵国の兵隊なのに水や食料と服を与え、手当てまでしてくれた。
後から聞くとその集落の近くの集落(1キロ程の距離)では、日本兵はなぶり殺しになっていたという。
数日後、村に兵士がやって来て、Aさんは捕虜として連れて行かれてしまったが、ひどい扱いは受けなかった。
終戦後、無事に帰国した。
703 本当にあった怖い名無し sage 2007/05/22(火) 15:22:59 ID:2jf9D6GiO
Aさんが見てた明かりは、バスケットボールぐらいの大きさの丸い物だったそうだ。 日本とジャングルで時差はあるだろうけど、Aさんが明かりを見つけたぐらいの時、境内の提灯が無くなった。
お母さんが提灯の数に気が付いたぐらいの時、Aさんはあの村にたどり着いていた。
「神さんが提灯を貸して下さったんだ」
と親子は思い、じじ様に報告とお礼にやって来たのだと言う。
じじ様は「あれはきっとお母さんの悲願を聞いて、提灯が安全な道を知らせに行ってたんだね」と言ってた。
だってその提灯は結構新しい物だったのに、戻って来た時にはボロボロに傷んでいたからだ。
…あんまり不思議じゃなかったかも。
長々とごめんなさい
コメント一覧
戦争は糞くらえだが
後付け記憶の生成
起こりうる。
昼も夜もじゃないのかと重箱の隅
お、おまえ…
げんきだして。・゚・(ノД`)・゚・。