コピペ運動会

人間は、己の力で空を飛ぶことができようものか。それは我々人類の永遠の課題でもある。ギリシア神話でイカロスという男が登場する。彼は幼き頃からの「空を飛ぶ」夢を叶えるべく、ロウソクのロウで自分の腕に鳥の羽を固め、空を飛ぶ夢を実現させる。しかし、彼が飛んでいる最中、太陽の熱によってロウが解けてしまい、羽が全てとれ地面に激突して死んでしまうのである。
このような神話が語り継がれてきたのは、「空を飛ぶ」という夢が古代から存在していた証しとも言えよう。つまりそれは、人類の永遠の夢なのである。
生身の人間を大空へと飛び立たせることを実現させるために、ライト兄弟は大きな活躍を見せた。彼らは兄弟揃って熱心な物理学者であったが、「空を飛ぶ」ということに強い関心を抱いていた。そして膨大な時と資金をかけ、夢にまで見た飛行機を実現させたのである。
この飛行機やイカロスに見られるように、大空へと飛び立つには欠かせない物がある。
「羽」だ。羽があれば、空気抵抗を自在に操る、すなわちそらを飛ぶことができるのだ。
羽の代わりでもいい。例えばモモンガのように、手と胴の間の皮を羽のように使って気圧を受け流し、パラグライダーの要領で空中を自在に行き来する生物もいる。
そこで、私は自分の体の中で一番羽の代わりになる部位はどこだろうと考えた。
耳？手のひら？そのどれも違う。人間が自力で空を飛ぶためにはどこを羽として使えばよいのか。
考えた結果、ひとつの結論に至ることができた。「キンタマの皮」だ。私は、それを確かめるために、屋上へと向かい、はるかかなたの地平線を見下ろした。ここから飛び降り、キンタマの皮を使って空気を自在に操れば、人類の夢がかなう。私の発見がもしかしたら人類の歴史を覆すかもしれない。そう思うと、手のひらから汗が出た。
地上では、私の実験の観察に来ていた人達で人垣ができていた。私は、私の発見の証明者に、彼らになってもらおうと思った。
私は、ひとつ深呼吸をおとし、おパンツを脱いだ。すると、うしろからお巡りさんに手錠をかけられた。フライアウェイ（笑）