萌えられるかは何とも言えないけど、ちょっとした思い出話を。
高2の真冬、肌寒さが身にしみるある日のこと。
その日の体育の授業は長距離走だった。
走ってる途中からトイレに行きたかった自分は、教室に帰る前に校庭脇にあるトイレへ向かった。
校庭のトイレは少し古びていて、個室が男女それぞれ1つだけの簡素な造り。
自分が行った時には、女子トイレは故障中の張り紙がしてあり使用不可。
男子トイレも紙がきれてるという有様だった。
用を済ませ、手を洗って教室に帰ろうとすると、体操服姿の女の子が走ってくるのが見えた。
同じ学年のFさんだった。
Fさんとは1年の時に同じクラスだった。
成績優秀で運動は少々不得意。
控え目で眼鏡愛用という、典型的な文系タイプの女の子だった。
Fさんは苦しそうな表情でトイレの近くまで走ってきたが、入口の張り紙をみて立ちすくんだ。
「そんな…」
絶望の響きを含んだ声が耳にはっきり届いた。
「大丈夫?」
自分が声をかけると、Fさんは助けを請うような視線を自分に向け、呟いた。
「おしっこしたい…」
普段おとなしいFさんの口からおしっこ、という言葉が出たのに驚いた。
トイレやお手洗いではなく、おしっこ。
その一言で、Fさんがどれほど我慢しているのかが容易に想像できた。
そして人目をはばからず、その場で足踏みを始めるFさん。
もはやじっとしていることもできない様子だ。
「どうしよう、もう限界…」
Fさんの足踏みは段々激しくなり、泣きそうな表情をしている。
今のFさんの様子を見ると、別のトイレまで間に合いそうには見えなかった。
とすれば、残された方法は1つしかない。
「こっち使う?」
自分はそう言って、男子トイレを指さした。
「え、えっ?」
Fさんの瞳が驚いたように大きく見開かれた。
どうやらFさんには、男子トイレを使わせてもらうという発想はなかったらしい。
「………」
Fさんはうつむいて考え込んでいたが、やがて顔をあげた。
「お願い、誰か来ないか見てて」
そう言うが早いか、Fさんは自分の横をすり抜けて男子トイレに駆け込もうとした。
その時自分は重要なことを思い出し、大きな声でFさんを呼び止めた。
「待って!紙がきれてた!!」
自分の言葉にFさんの足がピタッと止まる。
「待ってて、ティッシュ持ってるから…」
そう言って、自分は短パンのポケットに入れておいたポケットティッシュを取り出そうとした。
しかしポケットに色んなものを詰め込んでいたせいか、なかなか取り出すことができない。
ごそごそやっていると、Fさんが弱々しい声で言う。
「早く…早くして…」
Fさんは片手をトイレの外壁につき、もう片方の手で股間を押さえながら地団太を踏んでいた。
はっきり言って、相当恥ずかしい+エッチな仕草だったが、そんなことを気にする余裕は残されていないらしい。
ようやく自分がティッシュを取り出すと、Fさんはそれをひったくるようにして奪い取り、男子トイレにダッシュした。
バタン、と勢いよくドアを閉める音がして、すぐにジャー、と音消しのために水を流す音が聞こえた。
危ないとこだったが、どうにかなったようだ。
約1分後、ガチャッとドアを開ける音が聞こえ、Fさんが男子トイレから出てきた。
自分と目が合った瞬間、Fさんはエヘヘ、と照れ笑いを浮かべた。
「大丈夫、誰も来なかったよ」
自分が報告すると、Fさんはほっと息をついた。
「よかった…」
それからFさんは近くの手洗い場で手を洗った後、自分にお礼を言ってくれた。
「私1人じゃ、絶対男子トイレに入れなかったから。本当にありがとう」
そう言って頭を下げるFさん。
「本当に…恩人だわ」
そこまで感謝してくれるとは思わなかったから、正直照れくさかった。
Fさんのピンク色に染まった顔はとても可愛かった。
…あんまり萌えられなかったらごめん。
高2の真冬、肌寒さが身にしみるある日のこと。
その日の体育の授業は長距離走だった。
走ってる途中からトイレに行きたかった自分は、教室に帰る前に校庭脇にあるトイレへ向かった。
校庭のトイレは少し古びていて、個室が男女それぞれ1つだけの簡素な造り。
自分が行った時には、女子トイレは故障中の張り紙がしてあり使用不可。
男子トイレも紙がきれてるという有様だった。
用を済ませ、手を洗って教室に帰ろうとすると、体操服姿の女の子が走ってくるのが見えた。
同じ学年のFさんだった。
Fさんとは1年の時に同じクラスだった。
成績優秀で運動は少々不得意。
控え目で眼鏡愛用という、典型的な文系タイプの女の子だった。
Fさんは苦しそうな表情でトイレの近くまで走ってきたが、入口の張り紙をみて立ちすくんだ。
「そんな…」
絶望の響きを含んだ声が耳にはっきり届いた。
「大丈夫?」
自分が声をかけると、Fさんは助けを請うような視線を自分に向け、呟いた。
「おしっこしたい…」
普段おとなしいFさんの口からおしっこ、という言葉が出たのに驚いた。
トイレやお手洗いではなく、おしっこ。
その一言で、Fさんがどれほど我慢しているのかが容易に想像できた。
そして人目をはばからず、その場で足踏みを始めるFさん。
もはやじっとしていることもできない様子だ。
「どうしよう、もう限界…」
Fさんの足踏みは段々激しくなり、泣きそうな表情をしている。
今のFさんの様子を見ると、別のトイレまで間に合いそうには見えなかった。
とすれば、残された方法は1つしかない。
「こっち使う?」
自分はそう言って、男子トイレを指さした。
「え、えっ?」
Fさんの瞳が驚いたように大きく見開かれた。
どうやらFさんには、男子トイレを使わせてもらうという発想はなかったらしい。
「………」
Fさんはうつむいて考え込んでいたが、やがて顔をあげた。
「お願い、誰か来ないか見てて」
そう言うが早いか、Fさんは自分の横をすり抜けて男子トイレに駆け込もうとした。
その時自分は重要なことを思い出し、大きな声でFさんを呼び止めた。
「待って!紙がきれてた!!」
自分の言葉にFさんの足がピタッと止まる。
「待ってて、ティッシュ持ってるから…」
そう言って、自分は短パンのポケットに入れておいたポケットティッシュを取り出そうとした。
しかしポケットに色んなものを詰め込んでいたせいか、なかなか取り出すことができない。
ごそごそやっていると、Fさんが弱々しい声で言う。
「早く…早くして…」
Fさんは片手をトイレの外壁につき、もう片方の手で股間を押さえながら地団太を踏んでいた。
はっきり言って、相当恥ずかしい+エッチな仕草だったが、そんなことを気にする余裕は残されていないらしい。
ようやく自分がティッシュを取り出すと、Fさんはそれをひったくるようにして奪い取り、男子トイレにダッシュした。
バタン、と勢いよくドアを閉める音がして、すぐにジャー、と音消しのために水を流す音が聞こえた。
危ないとこだったが、どうにかなったようだ。
約1分後、ガチャッとドアを開ける音が聞こえ、Fさんが男子トイレから出てきた。
自分と目が合った瞬間、Fさんはエヘヘ、と照れ笑いを浮かべた。
「大丈夫、誰も来なかったよ」
自分が報告すると、Fさんはほっと息をついた。
「よかった…」
それからFさんは近くの手洗い場で手を洗った後、自分にお礼を言ってくれた。
「私1人じゃ、絶対男子トイレに入れなかったから。本当にありがとう」
そう言って頭を下げるFさん。
「本当に…恩人だわ」
そこまで感謝してくれるとは思わなかったから、正直照れくさかった。
Fさんのピンク色に染まった顔はとても可愛かった。
…あんまり萌えられなかったらごめん。
コメント一覧
じゃなくて良かった
ノーマル長門はおしっこするの?
自分はそう言って、口を指さした
覗かなかったの(´Д`)?
F さんはブルマだよね? 俺の脳内では紺のブルマなんだけど、
そうだよね?
切り取ってあげようか?
→モレータ
ってのを思い出した。
きっといい気持ちだぜ
ヤバい・・・出ちゃった・・・っ