コピペ運動会

叡智によって開発された近代的機能が、やはり近代特有の汚物である
「過激な人権尊重」によってその活用を阻害されるのは嘆かわしいよね。


組織内における上下関係によって男は誰もが裸踊りと公開センズリを
経験させられ、その反動によってとりわけ「裸を隠す権利」が肥大した。
むろん裸を見せる・見せないは個人の意思に委ねられるべきであるが、
その権利の尊さがいつしか「生命を守る」ことのそれををビヨンドした。
たとえば文化祭の後夜祭で、空手部の１年坊主が全裸で勃起を突き出して
学校内を延々と練り歩きさせられれば「死ぬほど恥ずかしい」と思うだろう。
それぐらい「性」は尊重すべき項目だ。だが、本当に死んだらどうするよ？

AEDで衆目に裸をさらすぐらいなら死んだほうがマシ……本気で思うなら
勝手にしろ。だが、崖っぷちで死にたくないし裸も絶対見られたくない
というのは強欲だ。人間、何かを得るために何かを捨てることは必定だ。
男女の差異についてはデリケートな問題だから心底から語りたくないが、
男であればADE処置を受けるために仮に繁華街のまん中で数千人の前で
ふんどしまではずされた真っ裸になっても「助けてくれてありがとう」と
言うだろう。救助者が「フルチンで気の毒だから、せめて皮をかぶせよう」
と余ったズルズルをすっぽり引っ張り上げても、意識を取り戻した患者は
「余計恥ずかしいんだよ、タコ！」などと言わず「マフラーを巻いてくれて
ありがとう」と涙を浮かべて礼を述べるだろう。

謙虚さこそが命を救うのだ。