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最近怖かったことというか、この先も...についたコメント
5
名前:
名無しさん
:
2009/08/13(木) 14:41:02
ID:aBTWNi2B
最近怖かったことというか、この先も怖いんだろうがどうやら俺に弟がいなかったことが先週判明した。
俺の実家はうちの父親が創業した中小企業なんだが、来年院卒でそれを継ぐのか、
それともいったん東京の企業に就職してから継ぐのか考えていたんだよ。
それで俺の二歳下の弟もちょうど大学3年でお互いにどうするのかを、先週意を決して話し合おうと思ったわけ。
俺と弟は仲悪いとか仲悪くないとかじゃなくそもそも関係自体が殆どなかったから、たかだが話し合うだけでも決断が必要なわけ。
それで覚えてはいた携帯の番号にかけても繋がらない訳。
まあ全く連絡とってなかったから変えたんだろうと思って実家の妹に電話したら「二人兄妹だろ、なにふざけてんの?」って言われて。
お前がふざけんなってキレて母親のほうにも電話したら同じ反応。
そういや弟の顔を思い出そうとしても輪郭すらさっぱり思い出せないことに気付いた。
俺の中では間違いなくいたはずの弟はどこに消えたんだよ。いまだに納得できない。
と思っていたそのとき、玄関先から厳かな声が響いた。「待たせたな。」
Tと名乗るその男が連れてきた男に見覚えがあった。その瞬間、俺は
全てを思い出した。うちは二人兄弟だったこと。妹などいなかったこと。
玄関先で息も絶え絶えになっているその男は、在りし日にかけがえのない
思い出を共有しあった弟だった。「いくぞ!」「いくって、どこへ?」
Tとかいう男に強引に車におしこめられ、俺たちは実家へと急いだ。
玄関をあけると、俺の両親の倒れた姿があった。
「まずいな。」Tはそう言うが早いか、一足とびで階段を駆け上がり
妹の部屋を勢いよく開けた。息をきらした俺の目に飛び込んだのは、
「おにいちゃん、おにいちゃん」と無邪気にすり寄って来る、あの
可愛い妹ではなかった。化け物であった。「下がってろ。」
Tは言った。「破アッ!」「ウギャーーーーッ!」
かつての妹の、断末魔の叫びが部屋中にこだました。
部屋に残ったのは、Tと俺、そして一個の古びた机だけであった。
「この机は、大切にしろよ。」Tは翳りを帯びた笑みでそう言うと、
どこへともなく消えていった。
寺生まれってスゲェ、俺が思ったのは、この時が最初だった。
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俺の実家はうちの父親が創業した中小企業なんだが、来年院卒でそれを継ぐのか、
それともいったん東京の企業に就職してから継ぐのか考えていたんだよ。
それで俺の二歳下の弟もちょうど大学3年でお互いにどうするのかを、先週意を決して話し合おうと思ったわけ。
俺と弟は仲悪いとか仲悪くないとかじゃなくそもそも関係自体が殆どなかったから、たかだが話し合うだけでも決断が必要なわけ。
それで覚えてはいた携帯の番号にかけても繋がらない訳。
まあ全く連絡とってなかったから変えたんだろうと思って実家の妹に電話したら「二人兄妹だろ、なにふざけてんの?」って言われて。
お前がふざけんなってキレて母親のほうにも電話したら同じ反応。
そういや弟の顔を思い出そうとしても輪郭すらさっぱり思い出せないことに気付いた。
俺の中では間違いなくいたはずの弟はどこに消えたんだよ。いまだに納得できない。
と思っていたそのとき、玄関先から厳かな声が響いた。「待たせたな。」
Tと名乗るその男が連れてきた男に見覚えがあった。その瞬間、俺は
全てを思い出した。うちは二人兄弟だったこと。妹などいなかったこと。
玄関先で息も絶え絶えになっているその男は、在りし日にかけがえのない
思い出を共有しあった弟だった。「いくぞ!」「いくって、どこへ?」
Tとかいう男に強引に車におしこめられ、俺たちは実家へと急いだ。
玄関をあけると、俺の両親の倒れた姿があった。
「まずいな。」Tはそう言うが早いか、一足とびで階段を駆け上がり
妹の部屋を勢いよく開けた。息をきらした俺の目に飛び込んだのは、
「おにいちゃん、おにいちゃん」と無邪気にすり寄って来る、あの
可愛い妹ではなかった。化け物であった。「下がってろ。」
Tは言った。「破アッ!」「ウギャーーーーッ!」
かつての妹の、断末魔の叫びが部屋中にこだました。
部屋に残ったのは、Tと俺、そして一個の古びた机だけであった。
「この机は、大切にしろよ。」Tは翳りを帯びた笑みでそう言うと、
どこへともなく消えていった。
寺生まれってスゲェ、俺が思ったのは、この時が最初だった。