強く、儚いもの についたコメント

4  名前::2010/07/20(火) 12:41:32  ID:GCumT7+4 PCからの投稿
全部コピペ出来んかった

577 :>>515-540の後日談 :04/11/19 21:11:20 ID:0KfzAOfZ
午後になると美保が教室に入ってきた。一直線におれの元へ。なんかすげえ気合入ってる。
「わたしも悪い!けど○○くんも悪いんよ!」
ごもっとも。頭ではわかっている。
逆ギレかよ。なのに心がついていかない。
「○○くんが先に謝ってくれんとあたし謝れないから!早く謝って!」
「…」
「謝りっち!早く!」
「…」美保の目が見れない。
「…ねぇ、おねがいだから謝ってっち…」そこで美保は泣き出した。
「…ひっぱたいて追いかけたんよ…。駅とかどこかわからんけ、ずっと歩いて探したんやけね…」
おれはたまんなくなって、美保に背を向け教室を出た。

なんでおれはそん時『ごめん』の一言が言えなかったんだろう。
そもそもどうしてあんな賭けをしたんだろう。
どうしてそれを見ながら動けなかったんだろう。
それらしい答えも見つかる気はしたけど考えるのが面倒になってやめた。


578 :>>515-540の後日談 :04/11/19 21:12:07 ID:0KfzAOfZ
バイト先には電話をし、無断欠勤を詫びるとともに、体を壊したので(ほんとは心だけど)辞めたい旨を伝えた。
もし先月分の給料をもらえるのならば北島さんに渡しておいてほしいと言った。そばに北島がいたらしく、
なにか電話の向こうで会話があり、
「おう。じゃあ受け取っとくわ」受話器から北島の声。
「あぁ、どうぞ」気まずい沈黙。
「ビンタされたんですか?」そのまま切るのもなんなんで訊いてみた。
「ビンタ?なんでよ?朝まで一緒にいたよ」
受話器を置いた。

たぶん嘘をついているのは北島のほうだと思う。
この期に及んでも美保を信じたいとかそんなんじゃなく、なんとなくそう思いたい。
いいだろ?それで。


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