家を出る家族についたコメント

17  名前::2010/08/30(月) 22:28:10  ID:lJUZTXnu 携帯からの投稿
小さい頃、引っ越し先に犬連れて行けなくて、十万近く出して飛行機でじいちゃんばあちゃんの家に送った。
某輸送会社の人達は、小汚い雑種犬を高い金出して送るのが滑稽だったらしく「お犬様」と呼んで笑ってたな。

しばらくして会いに行ったら、首輪が食い込むくらい立ち上がって千切れそうなくらい尻尾振って迎えてくれた。
久々に一緒に走ったらすっかり足が遅くなってたが、相変わらず賢く、じいちゃんばあちゃんも助かると言ってた。
じいちゃんが畑に行くために軽トラに乗ると、ひらりと助手席に飛び乗ってさ。
ああ、新しい暮らしを築いてるんだな、それでも、お前を捨てた俺たちを忘れる気なんてないんだなって思った。

結局、あいつに会ったのはそれが最後だった。

もともと野良犬で脱走癖のあったそいつは、夜抜け出して車に轢かれた。
田舎道で街灯もなく、恐らく何度も轢かれただろう遺体は引き取りが間に合わず、特殊清掃に持ってかれたらしい。

あれから10年以上経ち、じいちゃんは亡くなり、ばあちゃんは痴呆と脳梗塞で寝たきりで、もう会話もできない。
今は悔やむことばかりだが、もしかしたらあいつがじいちゃんの側に、ばあちゃんの夢の中にいるかもとも思う。

こういうコピペを見ると思うよ、もっと会話をすれば良かった。じいちゃんとも、ばあちゃんとも、あいつとも。
撫でてやった俺の手を舐めようとするあいつの、犬特有の湿った息が、いまだにリアルに思い出せる。

長々と駄米すまんかった。
17 イイ!コメント
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