コピペ運動会

—犬と猫はどちらが可愛いのか——もちろん、それは各人の好みの問題であり、究極的な答えなど存在し得ないわけであるが、ある程度客観的に見た場合の優劣はつけられるのではないか。そう考えて、今回は犬も猫もどちらかというと嫌いな私が公平な視点から判定を下すことにした。比較対象となる犬猫の種類は一般に馴染みの深いということに考慮し、犬は柴犬、猫は三毛猫(双方二歳)を選んだ。
まず顔の可愛いさを見てみよう。猫の顔立ちを観察してみると、凛とした表情と柔和な表情の二面をそれぞれ垣間見ることが出来、猫の持つ神秘性と愛くるしさを存分に味わうことができた。時間とともに変化する瞳。無防備な寝顔。小さなピンク色の鼻と、ピンと立った耳。どれも眺めていて飽きることはなかった。
対して犬は終始口を半開きにしたマヌケ面でﾊｧﾊｧ言っていた。目も小さいし、なんかこういう汚いおっさんいるよな。
この勝負は僅かな差ではあるが猫に軍配が挙がった。

次に動作とスタイルを見てみる。猫は非常に優雅で柔軟な動きをする。と思えば、突如矢を放ったような俊敏な動作を見せる。身体つきは曲線が多く、しなやかでスタイリッシュ。また三色の体毛は動きに伴って微妙なコントラストを形成し、私の目を飽きさせなかった。
一方犬はというとのそのそ歩いたり、柱に抱きついて腰を振ったりしていた。体色は薄汚れたクリーム色一色。もうどっか行け。
結果はこちらも僅差で猫に軍配が挙がった。

最後に、鳴き声を比較してみよう。
猫「にゃーん」犬「ワウッ！ワウッワウッ！ガフゥ〜……キャイッ！」猫の勝ち。おわり。