コピペ運動会

それから３０年あまりが経ち、
私はこの若き日の不思議な出来事をすっかり忘れておりました。
しかし、昨年の冬、大学を卒業したばかりの長男を、
雪道の事故で亡くしたのです。
年老いた夫と私よりも早く
あっけなく逝ってしまった最愛の息子。
葬儀で最後のお別れをする時、
安らかに眠る我が息子の顔を見て
ようやく全てが繋がったのです。

若き日の私を救ってくれたのは、
紛れもなく私の息子だったのです。
あの時、私は息子の名前を呼んであげるべきだったのです。