泥棒発見器についたコメント

14  名前::2012/08/11(土) 11:16:01  ID:bfX5jjWR 携帯からの投稿
「あら〜、奥様!泥棒ですよ!」
「あら〜、奥様!泥棒ですよ!」

けたたましく鳴り響くアラート
だがそれも予定通り

泥「よし、後は脱出すれば……」

――ヒュン

泥「ぐはっ」

バタッ

泥(一体…なにが?)

泥が顔を上げると、依頼主が嗤っていた。

妹「ご苦労だったな」

泥の表情が苦痛で歪みながら細く声を出す

泥「……これは一体どういうことだ?アンタはただ警報装置の優位性を実証したかっただけのはず、トラップなんて聞いてないぞ」

妹「工作実験の続きってところだ。一度の試験で色々試した方が効率的だろ?」

泥「…くそ、ハメやがったな」

妹「自分の勘違いを人のせいにしないでほしいな。私はただ『警報作動後は脱出してよい』と言っただけだ。それに取引に応じたのはお前だろう、まさか小学生にチューして貰ってピンポンダッシュだけですむと思ったか?」


泥「……体が動かねぇ、このまま俺がパクられたらアンタの実験に付き合う奴だって――」

妹「いくらでも居るさ。それにお前が逮捕された方がコッチには都合がいいんでね」

泥「……?どういうことだ?」

妹「こんな玩具でも造るには色々と掛かるんでねぇ、最近この辺りで起きている窃盗事件の犯人はお前だ」

泥「!?、そんなこと俺が警察に言えば」

妹「信じるとでも?この状況で?」

泥「俺とアンタは遠縁ながら親戚だ、そっちにも迷惑になるはずだ」

妹「それの処理は『大人』の仕事だろ?私の研究を馬鹿にした無能な奴らが頭を下げるだけ。私は研究が続けられればそれでいい。」

異変に気付いた家人や近所の家に次々と明かりが灯る。

妹「……さて、そろそろ時間だな、『よい子の小学生』はベッドに戻るとするよ」


小学生にいいように弄ばれ、窃盗犯にまでされた泥は自分の愚かしさに自嘲するしかなかった。
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