コピペ運動会

昨年の春に妹を亡くしたんだ。26歳な。
オレも両親もそれはそれは想像を絶する出来事だった。
しばらく意気消沈だったがようやく落ち着き出した去年の冬、
親父から電話がかかってきた。
「今な、庭の掃除をしてたんだ。そしたら庭石の上にバッタがいたんだよ。
冬なのにおかしいだろ？それがちょっと目を離したらいなくなってたんだ。
きっと○子（妹）が見に来てくれたんじゃないかなって思うんだ。
まぁ…それだけだ（ちょっと力無く笑）」

親父。多分そりゃツチイナゴだ。唯一成虫で越冬するバッタだぜ？
そう思ったけど素直に「そうかもね。きっとそうだよな」って答えた。
妹は近くで見ていてくれているからお互いしっかりしなきゃなって話をして電話をきった。
でも、なんだかオレも本当に妹が見に来たんじゃないかって本気で思い出したよ。

人間、ちょっとイレギュラーな事態に直面すると感情を昂らせるもんじゃないかな。
それが感動的だったりポジティブな内容だったらそれはそれでいいと思う。

無粋なこと言いなさんなってことさ。