キャッチボールについたコメント

12  名前::2013/05/12(日) 22:50:05  ID:21A/mH4V PCからの投稿
続き

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私はこれを見て、父の想いを知りました。それから、父が果たせなかった甲子園出場を目指して死に物狂いで練習しました。 
翌年夏、私は背番号1番を付けて、地区予選決勝のマウンドに立っていました。 
決勝の相手は、甲子園の常連校でした。見ていた誰もが、相手チームが大差で勝利するものと思っていたようでした。 
ところが、私は奇跡的に好投し、0対0のまま延長戦に入りました。 
10回裏の我がチームの攻撃で、2アウトながらも四球のランナーが1塁に出ました。 
そのとき打順は、9番バッターの私でした。 
相手のピッチャーの球は、140KMを超えていました。打てるはずもありませんでした。 

あまりの速さに怯え、目をつぶって打とうとしたとき、亡くなった父の顔が一瞬まぶたに見えたように感じました。 
気が付くと、目をつぶって打ったはずの私の打球は、左中間の最深部に飛んでいました。 
私は夢中で走りました。相手チームの二塁手が、呆然として膝から崩れるのが見えました。サヨナラ勝ちでした。 
チームメイトは、感動で皆泣いていました。 
応援に来てくれていた父の当時のチームメイトも、泣いていました。 
スタンドの母が両手で持った父の遺影が、静かに笑って、うなずいているように見えました。 
甲子園では、結局1勝もできませんでしたが、父のおかげで甲子園に出ることがで 
きて、とても楽しく野球が出来ました。 
そのときもって帰った甲子園の土は、全て父のお墓に撒きました。 
甲子園に出れたのは、父のおかげだったような気がしました。 
これから、どんなに辛いことがあっても、父のことを忘れず努力していきたいと思っています。 
ありがとう、お父さん!! 
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