行きで死ぬなよ。国に帰れないぞについたコメント

6  名前::2016/09/17(土) 13:32:09  ID:9Na2xueH PCからの投稿
「諸君、とうとう来た。我々は待っていた。もうやるしかないのだ」
そう大学生の犬が叫んだ。
「んだ、んだ、やるべえ」
犬を前にしたいくばかの動物たちもその声に応えた。
するとその火に更に油を注ぐように
「心配することはねえ、やっちまいな」
と、先日の鬼との一戦で友人を亡くした猿が勢いよく叫んだ。

しかし今まで部屋の隅で黙っていた雉がその勢いに水をさす。
「でも、でもだなあ。あいつは刀持ってんべ。万一斬られでもしたら・・・」
その一言に一同は少し動揺したが、みなの不安の声をかき消すかのように犬が自信ありげに言った。
「大丈夫だ。次の鬼との一戦は決戦だ。桃太郎の奴に我々に構っている暇はないはずだ。それにどっちにしろこのような労働条件で働かされていては我々はいつかは命を失ってしまう」
その言葉でぼろ屑のようになって死んだ友を思い出した猿は激高した。
「そうだそうだ、やられる前にやっちまえって話なんだ。こいつは早い方がええ」

きび団子一つという薄給で命のやり取りをさせられている桃太郎の部下たちはもう限界だった。
確かに自らきび団子をくれと言ったのは彼らだったかもしれない。
しかしその状況は決して彼らの望んだものではなかった。
今ここに動物たちの桃太郎への闘争が始まろうとしていた。
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