504 名前:世界@名無史さん[sage] 投稿日:2014/03/19(水) 22:43:01.34 0
ナポレオンがオーソンヌにいた時、その住まいの近くに理髪店があった。
同僚の士官たちはしばしばその店に行ったが、その理由は店に艶妖な美人がいたからである。
ところが、ナポレオンは理髪の用事以外はまったくその店に行かず、軍務の余暇は一日中一室に
閉じこもって読書にふけり、婦人に関心を示さなかった。その為、彼女はナポレオンを頑迷だと忌み嫌った。
後年、ナポレオンは第一統領となり、大軍を率いてマレンゴに進んだ時、
たまたまオーソンヌを過ぎた。彼は昔を懐かしんで件の理髪店に行き、婦人に問うた。
「あなたは私を知っているだろうか。私はボナパルトだ」
婦人はとても驚いた。
「はい、憶えています。当時のあなたはいつも一室に籠って、私と語るのを嫌って避けていました」
ナポレオンは微笑して言った。
「もし当時の私があなたの言葉に応じていたとしたら、今日の地位を占めることはなかっただろう」