690 名前: ノイズw(大阪府):2009/10/17(土) 20:06:15.59 ID:M4E/q4BW
その「さかな」は高度に知能が発達した魚であった。
おおよそ凡庸な魚類では持ち得ない言語処理能力を持ち合わせていた。
その能力は人間のそれに匹敵するほどのものであった。
いつしか「さかな」は人間界に出たいと思うようになっていた。
しかし、いくら知能が優れていようとも彼は人間とコミュニケートする能力は無かった。
例えば人間との意思伝達に必須の音声の発信などが「さかな」にはできなかった。
もちろん身振り手振りで気持ちを伝えるための手足も備わっていない。「魚だから」。
ある日、彼が水底で寝ていると近づいてきた巨大魚に下半身を食いちぎられた。
彼は必死の思いで逃げ切ろうとしたが、巨大魚は追いかけてくる。
巨大魚は口を開け突進しきた。彼は必死でそれをよけようとした。
間一髪避けたが、彼は勢い余って巨大魚の頭部に覆いかぶさるように着地した。
そのとき信じられない事が起こった。彼の上半身の傷口と巨大魚の頭部が癒着したのである。
そればかりか、彼はその巨大魚と一体化し、全身をさも自身の体であるかのように操ることができるようになっていた。また、母体である巨大魚からの分離も自らの意思によって可能である事がわかった。
「さかな」は驚くべき能力を手にしたのである。
数ヶ月後、巨大魚から分離した彼は釣り人が訪れるスポットを遊泳していた。
あるさえない釣り青年が彼を釣りあげた。宙に浮いた「さかな」は全力で体をひねり、釣り青年の頭部に着地した。
「さかな」のもくろみ通り瞬時に彼の傷口と釣り青年の頭部は癒着し、釣り青年は「さかな」の意のままに動くマシーンとなった。
十年後、彼と釣り青年は「頭に魚の上半身を搭載した奇妙な男性」としてお茶の間に登場した。
「さかなクン」誕生の瞬間である。
コメント一覧
良かったな
しねよ
何がしたかったの?
こら!基地外に関わっちゃダメでしょ!
遠くから指差して笑うだけにしときなさい!
ちんこのでかさをめちゃめちゃ自慢してた
ひでえw