子供の頃から乗りたかったバイクがあって
コピペ投稿者:名無しさん
投稿者ID:KjOSxnD9
コピペ投稿日時:2013/10/14 16:48
コピペ投稿日時:2013/10/14 16:48
754 :774RR:2013/10/12(土) 23:58:36.43 ID:3z0K5RV9
子供の頃から乗りたかったバイクがあって それは親父が乗っていたバイクで
ツーリングにいく度に乗りたいとぐずってると
大きくなったらなと言われて
牛乳飲んでスポーツやってとにかく身体大きくした
同じ頃に親父がバイクに乗らなくなって
また今度なと言う様になって
いつの日にか入退院を繰り返すようになって
いつの間にかバイクが家から無くなっていて
親父はもうバイクに乗れなくなったと子供心に悟って
むちゃくちゃ泣いた事を覚えている
755 :774RR:2013/10/13(日) 00:01:28.25 ID:HiELWkzF
あれから何年もたって 忙しい大学の合間にバイトをして
中古車雑誌を眺めていたら
記憶にあるバイクが載っていたんだ
オリジナルカラーにオールペンしたバイク
間違いなく親父のバイクだった
すぐに店に電話をした
実家に近いバイク屋が店を閉め、在庫車を譲り受けたものだった
親父が贔屓にしていたバイク屋だった
携帯電話を耳に当てながらひたすら頭を下げた
今は買えないけれど必ず買いにいく、だからとっておいてほしい
子供の頃からの夢なんだと、親父のバイクなんだと懇願した
承諾を得て、単位ギリギリまでバイトをして
ようやく資金を手に入れた
756 :774RR:2013/10/13(日) 00:08:09.29 ID:HiELWkzF
実家の場所は新潟。親父がバイクを降りた理由は中越地震だった 親父は地震の後、物資を運ぶためバイクで町を回ってて、その途中で事故にあった
いつか治った時にまた乗るため、バイク屋に預けていたそうだ
でも足の自由が利かなくなってそれも難しくなって
売りに出す様頼んだらしいけど
贔屓にしていたバイク屋は売らずに置いておいた
親父は乗れなくなっても、いつもついてきていた子供が乗るかもしれないからと
車庫にしまっておいてくれたそうだ
その話を電話越しに聞いて、涙と鼻水が止まらなかった
バイク屋の親父は昨年亡くなり、知り合いの今の販売業者が
在庫品を片付けて丁度売りに出した所だった
757 :774RR:2013/10/13(日) 00:11:12.50 ID:HiELWkzF
言っとくが俺の親父は死んじゃいない、足は不自由になったけどピンピンしてる 今はPCXでツーリングを楽しんでるらしい
明日、親父と一緒にバイク屋の墓参りにいった後、引き取りにいくつもりだ
親父にはまだバイクの事は話していない
欲しいバイクがこっちにあったとだけしか言っていないんだ
親父はどんな顔をするんだろう、俺はどんな顔をするんだろう
どちらにしても最後は笑ってると思ってるよ
飴色のGPZ900R、最高にカッコイイバイクだ
コメント一覧
しかし、それは車の五倍のリスクを背負い(重傷・死亡率)雨の日は寒く夏の日は暑く雪の日は転倒し、あおりまくられる恐怖を抱えた上でのことだ。命を危険に曝してることを自覚して欲しい。
まあ自分は運転免許ないけど
バイク好きにとっては、それがたまたまバイクだってだけの話だよ
と思うと萌える
お前よく解読できたな
バイク屋に預けていただけなら、所有権はまだ親父にあるんじゃないのか?
売って欲しいと言ったけど、売った代金を受け取ってないなら……。
駄目だ、バイクは全然分からないからどういうことなのか分からん。
コメントを読んでると…
あぁ、やはり日本はもうダメなんだなと思う。
「売りに出す様頼んだ」という記述がある
それでもバイク屋は気を利かせて取っておいたが、店の人が亡くなって市場に出回った
バイクに詳しくはないが、
とっくの昔に手放したはずの思い出の品と父親が、息子によって再会を果たすなんて素敵ですね
ちなみに車種はビートなんでバイクにはコーナーでも加速でも絶対負けないぜち
ビートw
それはネタで言ってるのか?
>>754です
今帰ってきました、もう色々あってやたら疲れたので後日でお願いします
いやー泣いた、もう当分涙はいいす
サーキットじゃなく普通の道路の
コーナーは先が見えないのに早く回ると?
S2000とかには劣るがバイクぐらい不安定なものはビートより早く回れない
早く回るってお前、ビートで新聞配達でもやってんの?
「また身長伸びたかお前」
駅に迎えにきてくれた親父の車に乗って実家に向かう途中、
大学の話なんかをしてから亡くなったバイク屋の事を聞いてみた
脳梗塞だったそうで、幸い家族揃って看取る事はできたそうだ
親父も通夜には行ったらしく、近くを通る時は顔は出してたそうだけど
最近は会っていなかったと悔やんでいた
それで子供の頃からの一番の疑問を聞いてみた
「親父のバイクって結局なんでなくなったの?」
親父はばつが悪そうな顔をして新しいタバコに火をつけてから話してくれた
震災は親父がツーリングの時に起こった
実家の辺りは酷い被害は受けなかったけど、親戚が固まってる地域があって
たまたま近くにいたので物資を運んだりしていたらしい
車より細い道も走れるからとバイクでの移動を優先して、真夜中の帰り道で
道路の亀裂に気づかず放りだされ足を痛めたそうだ
幸いバイクは大きなトラブルはなかったけれど、足に後遺症が残ってしまい
その件で母親がとてもショックを受けてしまったらしい
子供の頃の話なので覚えてはいないが当時は度々親父と衝突していたようだ
だから親父は家族を優先してバイクを眼の届かないバイク屋に預ける事にした
隠れてツーリングにも行っていたらしいがもしまた事故を起こしたらと思うと
乗る機会も少なくなり、それで売りに出したそうだ
親父は家族の為に大好きだったバイクを手放したと聞き、不覚にも
ちょっと涙腺が緩んでしまった。畳み掛けるように
「一番後悔してるのは、お前を後ろに乗せて走ってやれなかった事だな」
と言われ、窓を開けて歪んだ田んぼを眺め続けた
翌日、古いバイクの事はよくわからないからついてきてほしいと親父に言った
何のバイク買ったんだと言われたけど見てのお楽しみとだけ伝えておいた
PCXで二人乗りじゃなく、バスと電車でヘルメットを持っていった
昼飯を食べてからバイク屋について、ちょっと聞いてくると先に中に入った
作業着のルイージに似た店主が◯×さんですかと聞いてきてはいと答えた
「ガレージへどうぞ、準備はできています」
販売車の間を抜けてガレージの扉を開けて、立ちすくんでしまった
埃が舞ってキラキラしてるガレージの中に一台のバイク
まぎれもなく親父のバイクだった
震える手で携帯の履歴を押した、親父を呼んだ
どんなバイクだと軽い口調で親父の声が後ろから聞こえた
俺の隣に立った親父もきっと俺と同じ顔をしていたと思う
うそだろって声が聞こえた、その声で親父の顔を見た
いつも弱みを家族に見せない親父が大粒の涙を流していた
片足をひきづりながらバイクに近づいて、ヘルメットをシートに置いて
フロントカウルからタンクのラインをなぞっていた
そう、親父はいつもそこにヘルメットを置いていた
ふぐっぐぅうと親父が咽び泣いたと同時に俺も嗚咽
いい年したおっさんと小僧が二人して嗚咽するかっこわるいw
でもどうしようもなかった止まらなかった
少し時間が経って店主がお茶を持ってきてくれた
落ち着いた俺と親父はお詫びを入れてからカウンターへ
今回の出来事を伝えてもらった
昨年亡くなったバイク屋親父の家族から店を片付けたいと申し出があり、
家族で親交のあった店主が呼ばれたという
店主は買い取れるバイクをチェックしていた所、倉庫にシートでくるまった
GPzを見つけたそうだ。劣化も見られず、マメにメンテもされていた形跡もあった
家族に聞くとよくしていたお客が不本意で売りに出したバイクだから
いつか取りにくるかもしれないと大事にしていたと話したらしい
でもそのお客が誰かはわからない、仕方ないが売りに出す事を決めて
中古車雑誌に掲載したのが今年のGW、それを見たのが俺だった
「君の電話も嘘かもしれないけれど本当かもしれない。賭けでもあった
△□(亡くなったバイク屋親父)の未練を果たしてやれるかもしれないと思った
だからあの後いくつも問い合わせがあったけれど全て断った」
と聞いた時また目頭が熱くなってしまった(親父はずっと静かに泣いてた)
「購入前に最終チェックをしてみて下さい」
親父のバイクをこんなまじまじと見るのは初めてだった
なにせ小学生以来、今はバスケ部をしていたのもあって190近い身長になった
あのでかかった親父よりでかくなったのは未だに変な感じでもあった
親父は目を真っ赤にさせながら笑顔でエンジンやキャブレター、
メーターや細かい傷を指でさすったりしていた
このへこみは~で滑った時とか2万キロは冬の~でみぞれ雪の中だったとか
昔話を聞かせてくれる、こんな風に喋る親父は初めてだった
シートを外して親父はははっと笑った。俺に見せて指を差す
シート裏にはシールが張ってあった。小学生が筆記用具なんかに張るシール
◯年×組~。俺の名前が書いてあった
「お前が後ろは俺の席だって貼ったんだよ、覚えてねえか」
全く覚えていない。けれどこんなものすぐに剥がせたはずだ
やっぱりあの当時、親父は俺を後ろに乗せる気があったんだとわかって
また泣きそうになった。隠れて袖でぬぐった
最終的な金額の話になって頭金を提示すると、店主が切り出した
「一部車両に不具合があったので金額を下げさせてもらいます」
目立つへこみが見つかった為減額、
不要なシールが張ってあったので減額、
ノーマルハンドルじゃないので減額、
最終的には頭金の半分ほどの金額が電卓に写っていた
流石にそれはいけない無理を頼んだのはこちらのほうだと店主に伝えたが
店主は顔を横に振り頭金の束を半分に割って
「これとローン予定のお金でちゃんとしたヘルメット、ちゃんとした装備、
ちゃんとした保険に入りなさい。君のバイクは2人のバイク乗りの
気持ちが宿っている。絶対に事故で死んではいけないよ」
俺はまた涙を流してひたすら頭を下げた。こんなに人に感謝したのは
産まれて初めてかもしれない
ガレージの外にバイクを出した
親父のバイクが俺のバイクになる前に最後のサプライズ
俺はヘルメットを被って親父に言った
「後ろ乗せてくれよ、俺まだ免許とって1年未満だからタンデムできねーよ」
親父は驚いた顔をしてバイクと俺を交互にみた、店主もそうですねと答える
本当は1年は経過しているので問題はないけれど店主には話をしておいた
まずは10年前の約束を果たしてもらわないといけない
親父は恥ずかしそうに嬉しそうにヘルメットをかぶってバイクにまたがり、
キーを回してエンジンを掛ける。機械音とゴウゴウなるマフラー音
音ってのは不思議なもんで記憶が鮮明になっていく
今俺の心は小学生のあの頃に戻っていた、高鳴りがやばかった
タンクを拳でコンコン叩いていた。何か呟いていたみたいだった
俺は店主に挨拶して親父の後ろに乗ってバイクは走り出した
ちょっと寒いくらいの風が気持ちよかった
田んぼと町の間を走り抜ける。親父の背中を久しぶりに近くで見た
10年前、見たかった光景がそこにあった
実家について母親が言った台詞がお父さんと同じの買ったの?縁起悪いねえ
女ナンテナニモワカッテクレナイ
その夜風呂の後に居間に戻るとバイクの前で親父がタバコを吸っていた
いつものビールではなく缶コーヒーだった
10年ぶりの親友との再開に水を差す気はないのでさっさと寝る
翌日親父のPCXと一緒にバイク屋親父の墓参りに行った
缶コーヒーに線香、手を合わせて感謝した
俺達親子の10年の約束を果たしてくれてありがとうございました
帰りに関越に入る前親父に教えてもらった
親父がバイクで怪我をしたのに母親が俺がバイク乗る時に反対しなかった理由
母親との初めてデートが映画でそれがトップガンだった
親父は母親の前にGPzに一目惚れしたと笑う
若い頃はタンデムでよく出掛けた。だからバイク自体は嫌いではないんだろうと
絶対に事故は起こさないと約束をして帰路についた
帰りのPAによる度にバイク置き場でニヤニヤしていた。俺きめえw
やたら長くなってしまいましたが「親父のバイク」は以上です、乱筆すみません
ありがとうございました
いやいやこっ恥ずかしい話なんですけどねw
書き込みが抜けてたので補足ですけどノーマルハンドルじゃないって査定は
ハンドルが少し絞ってあって、理由は親父が平均よりちょっと腕が長くて
バイク屋親父にオリジナルで製作してもらったそうです
俺がガレージで初めてまたがった時にそれが妙にフィットしたんですね
俺も腕が長いのが買われてバスケをしていたので。
その時、親父のバイクが俺のバイクに変わるんだなって実感でもありました
ひるがえってわが身の親不孝さにも涙が止まらない
まだ生きてるなら挽回可能だぜ?
もう亡くなってるならあの世に胸張って会いにいけるようになれば良いだけだ。
バイクが好きなら絶対バイクで死ぬな。
漏れは昔、チェッカーズの例の子守唄のせいで、バイクは乗ったら大体死ぬもんだと思ってた。
バイクに乗るならヘルメットはフルフェイスをかぶれよ。
別に息苦しくはないし、そもそも死んだら息も出来ないんだからな。
安全運転は勿論大前提だが、相手が暴走して突っ込んで来ないとも限らんから、やっぱりフルフェイスかぶって保険も入って一応ちゃんとした服と靴で乗ってくれ。