307 名前:人間七七四年[] 投稿日:2008/10/06(月) 10:27:51 ID:uKBhvrK7
親の手紙、子の心毛利元就の、三本の矢の逸話の元ともなった、有名な「三子教訓状」。
この話には、少し、続きがある。
この書状、元就からは、読んだら返すようにと言われていたのだが、当主隆元はこれを、大事なお守りとして取り扱い、
また、大切な部分を箇条書きにして記録をしていたため、年を越しても手元においていた。
そして、詫び状とともに、この教訓状を返却した。
それへの、元就の返書
「去年お届けした書状を、ただいま頂戴しました。
本当に、私の意見をこのように真剣に考えていただき、大切にしていただいた事、
こう言うのもなんですが、これほど嬉しい事はありません。…あの書状はもう一度お届けします。
どうかそちらに置いて下さい。
あの書状に書いたように、事につけいつも、妙玖(亡妻)の事ばかり考えています。
一人になってしまって、内外の事全て、自分一人でしなければならない常態です。
隆元、元春、隆景のことは勿論、宍戸に嫁いだ娘にも、色々進言したいことが多いのですが、
もう私もくたびれ果ててしまって、根気も続かず、妙玖がいてくれたらと、思うばかりです。
本当に語り合える相手も無く、自分の胸に語りかけているような有様です。
内は母親が治め、外は父親が治めると言いますが、本当にそのとおりだと思います。
余計なことばかり書いてしまいましたが、口で語れるようなことではないので、つい筆に任せて
書き連ねてしまいました。大したことではありませんので、暇な時にでも読んでください。
この書状は恥ずかしいので、読んだら、なるべく早く返却してください。」
コメント一覧
しかも、本人が恥ずかしがって見せたくないって言ってるのに…
この人毎回出した手紙返してもらってるのだろうか?
成りすましが出たらヤバいからという情報危機管理的な理由もある
毛利元就は情報伝達の確認と機密保持の目的で書状の返却と破棄を行っていたらしい
返してねって言えば必ず何か一筆書いて送ってくるでしょ?そんなのでも嬉しいんだよ、親ってのは
こればっかりはいつの時代も、コミュニケーションのツールが変わっても変わらないんだねぇ…