ペット流通の闇
コピペ投稿者:名無しさん
投稿者ID:jcSUcg09
コピペ投稿日時:2015/04/11 12:14
コピペ投稿日時:2015/04/11 12:14
62: 1/3 2015/03/02(月) 18:59:20 ID:/sxxuDok
先日、栃木県鬼怒川の河川敷と那珂川町のがけ下で、チワワやミニチュアダックスフンド、トイプードルといった小型犬約80匹の死骸が発見されるという痛ましい事件が発生した。 11月18日には元ペットショップ店員が逮捕され、
「犬の引き取り料として100万円を受け取った」
「販売目的で犬を引き取った」
と供述。
見つかった犬の死骸が避妊や去勢がなされていない成犬だったことから、繁殖目的だった犬をブリーダー(繁殖家)から引き取ったのではないかと見られている。
だが、こうした事件は氷山の一角に過ぎない。『犬を殺すのは誰か ペット流通の闇』(太田匡彦/朝日新聞出版)には、犬をめぐる悲しい現実が生々しく描かれている。
まず、全国に約60店舗を展開するという大手ペットショップでアルバイト経験がある男性の証言を紹介しよう。
彼が見たペットショップの裏側は、悲惨なものだった。照明に照らされて透明のケースに入れられた子犬たちが売られている一方、
バックヤードでは〈皮膚病にかかっていたり、店員が誤って骨折させてしまったりして「商品」にならないと見なされた子犬〉が13匹、段ボールに入れられていた。
そして、ある朝、店長がベテランのアルバイト女性にその段ボールを「もう持っていって」と言った。
男性がどこに持っていったのかをたずねると、ベテランのバイトはこう答えたという。
「保健所に持っていった。売れない犬を置いていても仕方がないし、その分、スペースを空けて新しい犬を入れた方がいい」
63: 名無しさん 2015/03/02(月) 18:59:43 ID:/sxxuDok
(2/3)2009年に兵庫県尼崎市で約300匹の犬を違法に飼育し、年間50匹もの売れ残った犬を
市の保健所で殺処分していたことが発覚したが、同様のケースは数多い。
一般家庭から飼育放棄された犬だけでなく、ペットショップの犬もまた、保健所で殺されているのである。
また、専門学校の研修で別の大手ペットショップチェーンで働いた男性の証言は、さらにショッキングだ。
研修開始から3、4日後のこと。彼は店長が生後約6か月のビーグルの子犬を〈生きたままポリ袋に入れている〉のを目撃してしまう。店長は、この研修生にこう言ったという。
「このコはもう売れないから、そこの冷蔵庫に入れておいて。死んだら、明日のゴミと一緒に出すから」
あまりの店長の言動に動物が好きで好きで、いつでも一緒にいたくてペットショップにはいった研修生は絶句してしまう。
「店長…、できません……。この子を出してあげてください」
「あれ?研修生ちゃんが買ってくれるの?
じゃあもうすぐ成犬だし、従業員割引ってことで……」
飼いたい。
飼ってあげたい。
この子だけなら飼ってあげられるぐらいのお金はある。
でも。
こんなことがこの店ではきっと続いてる。
いつでも助けてあげられるわけじゃない。
64: 名無しさん 2015/03/02(月) 19:00:00 ID:/sxxuDok
(3/3)「どうしたの?そっか、やっぱりやだよね〜、こんな大きくなっちゃったビーグル。
あとさ、あのケージのダックスだけどさ、来週中に売れなかったらおんなじようによろしくね!」
やっぱり!
助けてあげたい!
でもどうすることもできないの?
「はやく〜。
僕他にも仕事あるんだから今持って行ってよ」
どうしよう……
できない……
「もうしょうがないな〜。これも仕事のうちだよ。
ペットショップは可愛がるのが仕事じゃなくて、売るのが仕事なんだからさ」
たしかにそうかもしれない。
ペットショップはワンちゃん達を売るところ。
……。
だからって、売れ残った子を見殺しにするなんて。
うぅん、見殺しなんかじゃない、殺さなければいけないなんて。
「はやく〜」
仕事のうち?
割りきらなきゃいけない?
もう思考が停止しそうだ。
急かす店長に促されるように、無意識にビーグルの入れられたビニール袋に手を伸ばす。
「その必要はない」
不意に後ろから声がする。
「いいんだ、研修生ちゃん。そんなことをする必要はない」
振り返ると一人の男が立っている。
誰?
「誰だ、お前は?ここは従業員以外立ち入り禁止だ。出てってくれ」
そう言って店長は私の横を通り過ぎると、見知らぬ男の肩を押す。
「ほら早く!」
店長は見知らぬ男を押し出そうとするが、男はびくともしていない。
店長より頭ひとつは大きい男が、屈んで店長の目を覗きこむ。
65: 名無しさん 2015/03/02(月) 19:00:17 ID:/sxxuDok
(4/3)「きさま、操られているな?」
「操られている?訳の分からないことを言うな。
ほら!はやく出て行ってくれ!」
「ふん、しかし所詮は同じ穴のムジナか……」
見知らぬ男は手の平を店長に向ける。
「破ァッ!!」
男が一喝すると手の平から青い光弾が放たれるっ!!
一瞬部屋が白く煌めいたのち、店長は膝から崩れ落ちていった。
「店長っ!」
「大丈夫だ、心配ない。死んではいない」
店長はうつ伏せに倒れたまま口から泡を吹いている。
店長を見下ろしていると
「破ァッッッ!!」
また男の叫ぶ声が聞こえる!
光弾は店長室のドアを破壊するっ!
「・・(オーム)」
店長室から低い声がすると光弾が収束していく。
「やはり貴様が黒幕か、N」
店長室からゆっくりとした足取りで一人の男が姿を現す。
この店では見たことのない男だ。
「もう嗅ぎつけたか、T」
「貴様の資金源は全て潰させてもらうぞ、破ァッ!!」
Nと呼ばれた男は光弾をふわりと躱す。
ドォーン!ペットフードが山積みとなった棚を破壊していく。
勢いは止まらずその先の窓ガラスをも撒き散らしていく。
「ふん、相変わらず見境がないな、T。
まぁいい、どうせ此処を嗅ぎつけられたということはもうここでの駕ぎもやっていけないよう準備をしてきたんだろう?」
「もちろんだ!そっちは今Jちゃんに行ってもらってる。
N!もう資金源は断たれたぞ!」
「いいだろう、この場は貴様に譲ろう。
またすぐに会うことになるだろう。クックックッ」
Nと呼ばれる男はそう言い残すとまた低い声で何かを詠唱している。
「・・(オーム)」
その謎の言葉を最後にフッとNの姿は掻き消えてしまった。
「逃したか……。おっと研修生ちゃん、大丈夫だったかい?」
「は、はい」
「うぅ〜〜ん……」
その時足元の店長が目を覚ましたようだ。
体を起こして首を振っている。
66: 名無しさん 2015/03/02(月) 19:00:30 ID:/sxxuDok
(5/3)「あれ……?ここは?」
「店長!大丈夫ですか!」
「研修生ちゃん……そうだ、さっき研修生ちゃんにビーグルを……
なんであんな事を……、それで『破ァ』という声が聞こえて……」
「目覚めたか」
見知らぬ男が店長に問いかける。
「『破ァ』?、もしやあなたは寺生まれのTさんでは?」
「ふん、俺のことなんてどうでもいい。
それより貴様なにをしていたか覚えているんだろう?」
「はい……、犬や猫たちには本当にひどいことをしてしまいました……」
「うむ。いくらNに操られていようと殺生を繰り返すほどのイメージを与えるにはその者の根底に魔がなくてはならない」
「はい、申し訳ありません。お金に目が眩んでおりました……」
「破ァッッツ!」
Tさんが一喝する。
67: 名無しさん 2015/03/02(月) 19:00:48 ID:/sxxuDok
(6/3)光弾は出なかった。
「店長っ!俺に謝ってどうする!貴様のやらなければならないことはなんだ!」
「うぅ、奪ってしまった命に謝罪をするばかりです……」
「そうだ、奪ってしまったものはもうこの世に還すことはできない。
だがお前がないがしろにすれば成仏できない霊となって、未練を残して現世をうろついてしまう。輪廻の機会も失われたままにな」
「はい」
「うん、もう大丈夫なようだな。研修生ちゃん、君もしっかり店を立て直してくれよ!」
Tさんはそう言って最高の笑顔を見せると、先ほど自分が蹴散らした窓枠を器用に飛び越すと夜の闇に消えていった。
「店長……」
「うん、研修生ちゃん。君にもヒドいことを頼んでしまったね。申し訳ないことをした……。
僕は明日警察へ行くよ。
全てを自供して殺めてしまった命のために祈りたいと思う」
店長はさっきまでとはちがう、澄んだ目で私に語りかける。
「僕は取り返しのないことをしてしまった。償っても償いきれない。
だけど研修生ちゃん。
ここにはまだ多くの犬達が幸せな家庭に行けることを待ち続けている。
あの子たちを君に頼んでもいいかい?」
「店長……、もちろんです!」
そう言うと店長はニッコリと笑って片付けを始めた。
「寺生まれのTさんに感謝しなければ、な」
「はい」
寺生まれのTさんが来なければ、私も殺生の道に踏み込んでしまったのかもしれない。
それにしてもあのNという男は?
店長に……。
いや、もう言うまい。
私には関係のない話だ。
Tさんに感謝して動物たちのために働いていこう。
そう心に誓って私もTさんが蹴散らしたペットフード500kg分の片付けを始めることにした。
完
コメント一覧
動物の死骸が大量に見つかった。
ペットショップの売れ残りではよくあること。
Tさん改変。
http://www.excite.co.jp/News/society_g/20141120/Litera_644.html
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しかしこれ程までに、まさに「畜生の所業」というに相応しい行為はそうそうないもんだ