731 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2009/01/01(木) 20:32:27 ID:obqaIR0A
名将言行録から人間慌てると何を言うかわからん話。1.蜂須賀家政家臣
蜂須賀家政の家臣何某は病気になって休みをとっていた。
病気とはいえたまには運動せんと…とでも思ったか、ある日家の近くをゆっくり
歩きまわったりしていたところ、そこにちょうど家政の駕籠が通りかかった。
何某が頭を下げていると家政が駕籠から降りてきて、
「お前病気って話だったけどなんの病気?」
何某ははっとして、これは俺が出歩いてるのを見て、
こいつ仮病で休みやがってと思われてるんじゃないか!?
えーと…えーと外出してても問題なさそうな病気…
「つ、つんぼです!」
ヤッチマッター!
そんなわけねえ!そんなわけねえー!
しかし家政はこれを聞いて「よく養生しろよ」とだけ言って帰ってしまった。
何某がこの失態を責められるのではと家で恐れおののいていると、
家政から漢方薬と見舞いの言葉が送られてきた
「顔色も悪いし痩せこけてるからこりゃ肝臓かなと思って聞いてみただけだ」
ほっとした何某はやがて快癒して出仕もできるようになった。
これはとっさに嘘の病名を言ったことを気に病んで治るのが
遅くなってはいかんという家政の心遣いだったという。
家政は常々人に「武士は情あるを以て好しとす」と語っていたそうな。
732 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2009/01/01(木) 20:32:59 ID:obqaIR0A
2.黒田如水家臣聚楽第に諸大名が伺候していた当時、黒田家では賭博はご法度だった。
ところがお分かりと思うが禁じられていてもやる奴はやるということで
黒田家の家臣桂菊右衛門はその夜博打で大勝ちして、羽織に包んだ戦利品
片手にほくほくと朝帰りの家路を辿っていた。
ところがはっと気が付く、ありゃこの道は大殿が仕事に出る時に通る道では
なかったか。
鉢合わせになったりしたら嫌だなあ…そう思いながら進んでいると、
悪い予感は当たるもので、角を曲がった所でばったり如水と会ってしまった!
ここで何某慌てたのなんのって、思わずこう叫んだ
「それがしっ、博打の帰りではございません!」
ヤッチマッター!
如水はその場ではなにも聞かなかったように通り過ぎたが、桂は後悔した。
あんなことを言ったらそりゃあバレるに決まってる。俺はもう切腹だ。
家でふさぎこんでいると事情を知った朋輩も、そりゃお前切腹だよと
沈痛な表情で見舞いに訪れる。
もちろん明日の命も知れぬとあっては金どころではなく、戦利品の包みは
その辺に放置され中身も確かめないままであったが、
当の如水はそれを聞いて大笑いし「よしよし勝ったか、まあ勝ったところで
打ち止めにしておけ、いいことの後は悪いことがあるぞ。
今朝みたいなアホなことを言い出すのも法度を恐れるあまりのこと、
そんなに大事と思うなら今度からどんな法度も破らぬようにすることだ。
今回は許すがその内身代を擦り切らせたなんて話を聞いたら今度こそ
罰を与えるぞ。
とにかく博打に限らず無駄遣いしたりして擦り切らないように気をつけろ」
如水はこの調子で世知に長けて、落ち度があっても厳罰に処すことはなく
相手に非を悟らせ機会を与えたので非常に仕えやすかったそうだ。
殿様っていうのはフォローも上手じゃなきゃいけないんですね。
コメント一覧
ヤッターマンコーヒーライターを思い出した
No.10713
上のやつだけだけどな
投稿主は今後ガイシュツか否かよく確認するように
しかもイケメン俳優がドラマで自分を演じてるとか
戦国シミュレーションゲームで鬼スペック与えられてるとか
知ったらどんな気分だろう
黒田官兵衛苦笑い