民事裁判傍聴記
<事件の概要>
・訴えられたのは会社。事業所2階の女子トイレを適正に管理していなかったとして、2階フロアに勤務する女子従業員12名に対し、1人につき50万円の慰謝料の支払いが求められた。
・その女子トイレには個室が3室あり、3室すべてに盗撮カメラが仕掛けられており、犯人の男性社員は事件の発覚を受けて退職。カメラが設置されていた期間は約2年。
・男性社員個人にも慰謝料の支払いを求める一方、会社に対しても女子トイレの管理が適正でなかったとして慰謝料請求の訴えが提起された。
<原告(盗撮された女性達の代理人弁護士)の主張>
・会社には、社内のトイレを適正に管理する義務があり、個室内における従業員のプライバシーを守ることも適正管理の一つ。
・社内トイレの管理状況は、清掃を業者に委託したのみで、委託業務の中には盗撮カメラ等の不審物発見が含まれておらず、十分な管理をしているとはいえない。
・各個室の天井に張り付けられていた盗撮カメラは火災報知器のような機器を模したものになっており、従業員の視点では不審物であることを見抜くのが難しいが、盗撮カメラ発見の専門業者に委託すれば盗撮カメラであることが容易に判明するものだった。
<被告(会社)の主張>
・社内トイレの適正管理の中に、盗撮カメラの発見は含まれない。
・個室はドアと仕切り板によって密閉されており鍵もかかる。鍵がかからなかったり、仕切りに穴があいている等であれば別だが、個室は女子用トイレとして通常求められる要件を満たしており、会社に落ち度はない。
・12名の女子社員全員が盗撮の被害を受けた証拠がない。映像データは全て破棄したと犯人が主張している。カメラの設置期間は2年とされているが、常に録画状態にあったわけでなく、早朝に1人出勤した犯人が機器の操作を行った後の数時間に限られる。
<再主張(原告)>
・鍵がかかる個室を設置しただけでは不十分。天井に仕掛けられた盗撮機器の前に、会社が主張する個室の仕切り板や鍵は何の役にも立っておらず、トイレを使用している女子社員の姿が筒抜けにされていた。
・個室といっても上が空いているので、完全な個室とはいえず、現に天井から録画された。上があいた個室では女子トイレのプライバシーを守りきれない。
・12名は全員が事件のあった事業所の2階で常時勤務しており、事件のあった女子トイレを常用していた。トイレ内の3つの個室全てに2年間にわたり盗撮カメラが仕掛けられており、12名全員が盗撮の被害を受けたことは明白である。
<再主張(被告)>
・結果としてトイレのプライバシーが侵されたとしても、トイレに欠陥がなかったのであれば会社は責任を負わない。
・女子トイレであっても上方向のプライバシーまでは保障されないのが通常であり、個室の上が空いていることは欠陥とはいえない。
・カメラの設置期間は2年間であっても、実際の録画時間は数十時間程度にとどまる可能性もある。原告の女性全員がその時間内に個室に入った証拠はない。
<判決(原告敗訴)>
理由
・従業員のトイレのプライバシー保証に関して会社が負う責務は、女性用トイレにおいては個室の設置だけで十分に足るものといえる。盗撮機器の発見義務等はない。
・会社は、実際に個室内部のプライバシーが漏洩したとしても、個室に欠陥がなければ責任を負うものではない。
・被告が設置した個室は一般的に求められる構造を備えている。個室は男女を問わず天井から見通せるものが一般的であり、天井に録画機器を設置されたことをもって被告のトイレ管理に不備があったとはいえない。
以上により原告の請求を棄却する。
<事件の概要>
・訴えられたのは会社。事業所2階の女子トイレを適正に管理していなかったとして、2階フロアに勤務する女子従業員12名に対し、1人につき50万円の慰謝料の支払いが求められた。
・その女子トイレには個室が3室あり、3室すべてに盗撮カメラが仕掛けられており、犯人の男性社員は事件の発覚を受けて退職。カメラが設置されていた期間は約2年。
・男性社員個人にも慰謝料の支払いを求める一方、会社に対しても女子トイレの管理が適正でなかったとして慰謝料請求の訴えが提起された。
<原告(盗撮された女性達の代理人弁護士)の主張>
・会社には、社内のトイレを適正に管理する義務があり、個室内における従業員のプライバシーを守ることも適正管理の一つ。
・社内トイレの管理状況は、清掃を業者に委託したのみで、委託業務の中には盗撮カメラ等の不審物発見が含まれておらず、十分な管理をしているとはいえない。
・各個室の天井に張り付けられていた盗撮カメラは火災報知器のような機器を模したものになっており、従業員の視点では不審物であることを見抜くのが難しいが、盗撮カメラ発見の専門業者に委託すれば盗撮カメラであることが容易に判明するものだった。
<被告(会社)の主張>
・社内トイレの適正管理の中に、盗撮カメラの発見は含まれない。
・個室はドアと仕切り板によって密閉されており鍵もかかる。鍵がかからなかったり、仕切りに穴があいている等であれば別だが、個室は女子用トイレとして通常求められる要件を満たしており、会社に落ち度はない。
・12名の女子社員全員が盗撮の被害を受けた証拠がない。映像データは全て破棄したと犯人が主張している。カメラの設置期間は2年とされているが、常に録画状態にあったわけでなく、早朝に1人出勤した犯人が機器の操作を行った後の数時間に限られる。
<再主張(原告)>
・鍵がかかる個室を設置しただけでは不十分。天井に仕掛けられた盗撮機器の前に、会社が主張する個室の仕切り板や鍵は何の役にも立っておらず、トイレを使用している女子社員の姿が筒抜けにされていた。
・個室といっても上が空いているので、完全な個室とはいえず、現に天井から録画された。上があいた個室では女子トイレのプライバシーを守りきれない。
・12名は全員が事件のあった事業所の2階で常時勤務しており、事件のあった女子トイレを常用していた。トイレ内の3つの個室全てに2年間にわたり盗撮カメラが仕掛けられており、12名全員が盗撮の被害を受けたことは明白である。
<再主張(被告)>
・結果としてトイレのプライバシーが侵されたとしても、トイレに欠陥がなかったのであれば会社は責任を負わない。
・女子トイレであっても上方向のプライバシーまでは保障されないのが通常であり、個室の上が空いていることは欠陥とはいえない。
・カメラの設置期間は2年間であっても、実際の録画時間は数十時間程度にとどまる可能性もある。原告の女性全員がその時間内に個室に入った証拠はない。
<判決(原告敗訴)>
理由
・従業員のトイレのプライバシー保証に関して会社が負う責務は、女性用トイレにおいては個室の設置だけで十分に足るものといえる。盗撮機器の発見義務等はない。
・会社は、実際に個室内部のプライバシーが漏洩したとしても、個室に欠陥がなければ責任を負うものではない。
・被告が設置した個室は一般的に求められる構造を備えている。個室は男女を問わず天井から見通せるものが一般的であり、天井に録画機器を設置されたことをもって被告のトイレ管理に不備があったとはいえない。
以上により原告の請求を棄却する。
コメント一覧
最近の女子トイレは盗撮対策の改修工事をして、天井まで仕切りが伸びてる個室の方が一般的だと思うけど。
そういう個室もあるだろうけど別にそっちの方が一般的ではないと思うよ
男子の小用は半個室ですらないのが一般的だから女子だけ過剰だというのかもしれんけど、
男女を問わず上から見通せる個室が一般的かというと、女子は上から見られないことまで保障してほしい思うのが普通だと思う。
女子用も半個室で十分という判決なんですね。
図面を見るし現場検証の結果も見るし女性の証言もあるし・・・・
図面とか女性の証言とかを検証して、個室の構造に欠陥ありとなったら会社も責任とらされるんでしょうか。
横の仕切りに穴があけられていてそこから盗撮されてた場合とか。
上はがら空きなのが普通だから上から個室内の女性が撮影されたなら会社に責任ないけど横からなら責任ありって、なんか違和感ある気がする。
民事訴訟に幾らの金が必要なのか知らないけど、その金で業者に委託してない12人の女子従業員が全員が悪い
もう一度本文読んでこい
なんか……確かにこのケースで会社側の管理に落ち度があると
判断するのは酷だし、妥当な判決なんだけど、この案件では
女性が根本的な被害者だしな。民事訴訟を起こしたからって
「過剰な権利主張が退けられてまんこぉぉぉぉぉwwwww」って
囃したてるのは間違ってるだろ、タイトル。
柔道部の先輩に命令されて京王線経堂駅前の繁華街で昼に
すっぽんぽんの裸踊りを強制された1年坊主が、たまたま
それを見物に来てた近所の国士舘大学の体育会系男集団に
笑いながら指差されて興奮し、彼らの汗臭さに酔い痴れて
踊りながら硬くおっ勃ち、バンザイしたまま手も使わずに
どっぴゅん射精してしまったとする。刑事訴訟が起こされ、
さらに屈辱が収まらなくて民事訴訟を起こし、結果として
先輩たちは強要罪で実刑、民事面での賠償も認められたが、
公開射精については勝手にイッた原告に過失があるとして
その賠償額が減殺されたらおかしいと思うだろ? 法廷で
おっさんの裁判官が厳めしい顔して「被告は原告に裸踊りを
強制したものであり、チンポを勃起させること、ならびに
公衆の面前での射精どっぴゅびゅんを命じたわけではない」
とか言っちゃったりしてさ。理屈はわかるけど、被害者が
歴然としてる事案で被害者を貶めるような感性はやっぱり
違和感あるよ。自分で書いてて無理ある喩えだなって少し
思うけど、国士舘大学の体育会に囲まれて汗臭さのなかで
ぶらぶらさせながら裸踊りしてイクーなんて、夢だからさ。
俺の、そしてみんなの。
そんな非日常まで想定して会社が管理しろって方が無理あるわ。
12人のじょし
在職中の会社を訴えると居づらくなるから普通は退職後の訴訟。
勤務フロアの女子トイレの個室3つ全部が2年間ずっと天井から撮影されてたんじゃあ、あまりの屈辱にみんな退職するだろうし。