少女についたコメント

9  名前::2008/07/17(木) 08:39:26 
これは、私が小学生の頃の話です。学校からの帰り道、真っ黒な髪を腰まで 
のばした女の子が、公衆電話の前に立っていました。その子が振り向いて 
話かけて来た時に、その目が白く濁っていた事から、私は彼女が盲目である事 
を知ったのです。その子は透き通った声で言いました「美加ちゃん、お葬式の 
最中に悪いんだけど、私の代わりに電話をかけてくれる?」わたしは(何か 
誤解されてるな)と思い乍らも、そこは突っ込まずに、それよりも彼女が何故 
まよう事なく私の名前を言い当てたのか、知りたいと思いました。「どこか 
で、会ったかしら?」すると彼女はクスクスと可笑しそうに笑い、本を 
読むように饒舌に語り始めたのです。「クラスが違うから、知らなくても 
無理はないけど、アナタの同級生よ。貴方は一組で私は六組。廊下の端 
と端ですものね。でも私は、ずっと前からアナタを知っていた・・・。 
目の悪い人間ほど、声には敏感なものよ。アナタはとても綺麗な声で、クラス 
の人望も厚くて、よく皆の話題になってた・・・。だってアナタは優等生の 
見本のような人ですものね。きっと私の頼みを聞いてくれると思ったの。 
エゴイスティックな他の人たちとは大違い・・・・・・」 
なにかが狂ってるような気がしました。それでも私は、その少女の 
いう通りに、ダイヤルを回し(当時はまだダイヤル式の公衆電話でした)、 
少女のいう通りに、受話器を渡したのです。 
女の子は、電話の向こうの誰かと声を潜めて話しては、時々こちらを見て、 
にっこりと笑いました。その電話が終り、少女が去った直後でした。私は
どうにも体に違和感を感じていました。何か途方も無く恐ろしいものに
憑かれてしまっていたのです。理由は説明できません。しかしこの稚拙な
書き込みを理解した者だけが、とりつか
れる。それが、この少女の呪いの
ルールなのですから。
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