292 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2010/03/15(月) 00:14:25 ID:v8suGHnw
戦国期、キリスト教の重大な教義、『霊魂の不滅』を真っ向から否定したのが禅宗であった。禅宗のこのようなの考えは当時の日本に広く受け入れられており、信長も
「若干の点”禅宗の見解に従い”、霊魂の不滅、来世の賞罰などはないとした」と、
フロイスですら認めていた。
そんな禅宗の僧たちは、こんな疑問をキリスト教宣教師たちに発した
「あなたがた宣教師が言うように、唯一神デウスの存在が真実であるのなら、何故日本人に対し
こんなにも遅れて伝わり、どうしてその善良さなるものが今まで隠されてきたのか?」
人類すべてを救うはずの唯一絶対の神が日本人だけを現在までほおっておいたと言うのは
矛盾に満ちているではないか?
「あなたがた宣教師は人間には不滅の霊魂が有ると言う。しかし人間が死ぬとき、他の動物が死ぬ場合と
何ら違いはない。霊魂の兆しすらどこにも、誰にも見ることが出来ない。
ならばどうしてあなたがたは、霊魂が肉体の外に分離して存在し、それが生きたままでいることを
人々に証明出来るのか?」
「あなた達キリスト教徒は、人間の理解力、自由な意志、記憶力などを、永遠の存在である霊魂に宿る属性であると
言っている。しかしそれらは自然が、生物である人間に、存在と感覚の他に見解、意見を与えて
多少高尚にしたもの以上では無く、これらの資質はどれも不滅の兆候でないばかりか、むしろ肉体と綿密に
関連するもののように見えるが?」
人間の理解力、意思、記憶力などは、肉体が衰えれば同じく衰えるではないか。だとすればこれらは
魂の属性ではなく肉体の属性である。
これらの疑問に宣教師たちがどのように答えたのか、記録には残っていない。
それどころかこの問答は、書簡をまとめヨーロッパに置いて『日本通信』と言う形で出版される際、みな
削除されたのだ。
イエズス会はこのような疑問を発する禅僧たちを、宣教師からの書簡には存在しない
「禅宗の徒、すなわち獣のように生活をしている僧侶」
と言う表現で、『日本通信』の中で悪意を込めて記述した。
おそらく宣教師たちはこのような禅宗側からの疑問に、満足に答えることは出来なかったのであろう。
当時のキリスト教にとって、思想的、教義的に都合の悪い疑問とはなにか、と言う事についての記録でもある。
293 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2010/03/15(月) 00:26:30 ID:YrkqNX1N
興味深いなこういう話はどこに載ってるの?
294 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2010/03/15(月) 00:33:49 ID:kX3w2/ir
単に異国の宗教だから受け入れないってわけじゃないのなこういうのって295 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2010/03/15(月) 00:44:10 ID:v8suGHnw
>>293フロイスたち宣教師がイエズス会に送った書簡