1 名前: 名無しさん@1周年 投稿日: 2000/07/13(木) 02:11
ある朝、グレゴール・ザムザが不安な夢からふと覚めてみると、 ベッドの中で自分の姿が一匹の、とてつもなく大きな毒虫に
変わってしまっているのに気がついた。固い甲殻の背中を下に
して、仰向けになっていて、ちょっとばかり頭をもたげると、
まるくふくらんだ、褐色の、弓形の固い節で分け目をいれられた
腹部が見えた。
この文章を、さまざまな作家の文体で書き換えてあげてください。
最初の一文だけでもいいです。
12 名前: 安吾 投稿日: 2000/07/13(木) 12:32
グレゴール・ザムザ氏は物に動じない傑物として近所には周知されている人物であるのだが、その日の朝はいささか勝手が違った。
まず氏は、下宿で目覚めたとき自分と布団の間の具合がいささか妙な具合なのに気づいたのだ。
「ふむ、変だ。俺はなんだか転がるようだ」
それもそのはずで、彼の背中はころころとした固い甲殻に覆われていたのだ。
彼はその抜きんでた合理性を発揮して、さらに体の各部を子細に点検してみたのだが、
その結果判明したところでは、腹はよく見ると節目が入って色も茶色で、
頭部もうまく回らないようになっている。
「ハハア、どうやらこの形は虫らしい。いやどう見ても虫だ。
それも見たところ毒虫と言っていい風情だ。うむ、これは困った具合になったぞ。」
氏が困ったと告白するなどというのは10年にいっぺんかそこらあるかないかの挙と言っていいことである。
16 名前: 小林泰三(マニアックか) 投稿日: 2000/07/13(木) 13:00
「人虫細工」 私が自分は虫であると気づいたのはある晴れた日の朝のことでした。
昨日までは自分はごく平凡な女子高校生、つまり人間であると思っていただけに、
私の驚きはいかほどでしたでしょう。
私の体は、厚いテラテラと光った甲殻とぶよぶよとした柔らかい腹部を持ち、