480 名前:774号室の住人さん[sage] 投稿日:2006/01/20(金) 05:15:26 ID:yrX2/K3/
中学高校と口うるさすぎてよく喧嘩して本当に嫌いだった母親。
小さいころはたくさん遊んでくれたのに、今じゃゴロ寝しかしない父親。
おじいちゃんの介護疲れと自分の病気と更年期もあって、今考えれば
お母さん相当辛かったはずだ。でもそのときは優しくできなくて、変に意地はって、口答えして。
家の中の空気が淀んでて、一刻も早くここから出たくて大学入学を機に
家を出た。一年目、親のいない自由な生活。大変だけど、何よりも
縛られていない解放感だけで充分だった。しばらく実家帰らなくていいやって思った。
一人暮らし始めてから、初めて実家に帰ったお盆のとき。
最寄駅に着いた時はもう夜。バスに乗って家に向かう。バス停を降りてから家までの道を
歩いて行った。一本道。遠くに家が見えた。その瞬間に涙が溢れてとまらなくなった。
ああ帰ってきたんだなって思った。どんどん家に近づいていく。そこに人影が見えた。
こっちに向かって手を振ってた。・・・お母さんだ。
ほんとは走り寄って映画みたいに抱きしめたいくらいだったけど、泣いてる顔見られるのが
恥ずかしかったから、涙が渇くようにゆっくり歩いた。ただいま。と笑顔で言えた。