311 名前:名無しさん@おーぷん[sage] 投稿日:2016/01/13(水)13:08:23 ID:J0m [1/4]
はるか昔、私が幼稚園児だった頃、母に「バス乗って街に行こう」と言われた。
私の住んでいる所は何もない海辺の町で、街に行けるのは滅多にないことだった。
バスの中でお菓子と「この言葉を覚えれ」と紙を渡された。
バスには近所のおじいちゃん達とおばちゃん達も乗っていた。
着いたのは料亭みたいな場所。部屋に通されると、知らない人達がいた。
スーツ姿の男性や、きれいな服を着た女性。その向かいに病気っぽい(と当時は見えた)女性がいた。
病気っぽい女性の側に座り、私はバスの中で覚えた台詞を言った。
そのうち漁に出てたおじさん達もやって来て、部屋の人数はどんどん増えていった。
スーツの男の人たちは最初偉そうだったのに、最後はうつむいていた。
病気っぽい女性が泣きはじめ、おばちゃん達がなぐさめていた。
女性は私達と一緒にバスに乗って帰った。
312 名前:名無しさん@おーぷん[sage] 投稿日:2016/01/13(水)13:08:35 ID:J0m [2/4]
高校生くらいになってからふと思い出し「あれは何だったの」と聞いた。
以下は母から聞いた話。
私が生まれる前、この町には祖父母と住むAという女の子がいた。
父親は漁で亡くなり、母親は病死。中学卒業後、祖父母死亡。Aは働きながら准看護婦の資格をとり
町のみんなに感謝しながら引っ越していった。
10年が経ち、街の婦人科で、たまたまおばさんBがAと再会。Aはガリガリに痩せていた。
Aは結婚したが、相手がいわゆる「親なし子をもらってやった」という態度の夫と義親で
こき使われ、妊娠しても栄養不足でお腹の中で育たず…という状況にいた。
そして夫に離婚を突きつけられている最中だった。
二言目には夫は「家族の問題だから」と義親を連れてきて皆でAを責め立てる。
Aには「くやしかったらおまえも身内を呼んでくればいいw」と言うのがお決まりだった。
おばさんBはそれを聞いて怒り「離婚協議にはうちらを呼びなさい、身内として行く」と。
Aは夫と義親に「昔住んでた町でお世話になった人達を呼ぶ」と話した。