475 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日:2001/07/12(木) 18:00 
芥川龍之介の死の謎 
芥川は、ドッペルゲンガー(もう1人の自分)を見ていたらしい。 
雑誌の対談などでも、それについての話を何度もしている。 
芥川は、未発表で未完の小説を書いていた。タイトルは、 
『人を殺したかしら』 
青年が人を殺す夢を見る。だが、その事件は翌朝になると実際に起こっている。 
しかも夢で殺した被害者と、実際の殺人事件の被害者はとても良く似ている。 
しかも事件は、全て自分の近辺で起こっている。 
青年は「もしかしたら、本当に自分が殺しているのかも」と、悩み苦しむようになる。 
そしてそれは「もう1人の自分がいるのかも・・」という悩みへ変わっていく。 
まるで、ドッペルゲンガーに悩む自分を題材にしたような小説。 
芥川の死の前日の夜、連載していた小説の原稿を取りに、編集者が芥川家を訪れた。 
まだ出来あがっていないため、編集者は、芥川の後ろに座って待っていた。 
そして彼は机の上に置いてある、書きかけの小説を見つける。 
『人を殺したかしら』である。 
「新作ですか?ちょっと拝見してもよろしいですか?」 
彼が原稿に手を伸ばそうとした時、 
「それに触るな!!それは失敗作だ!!」と芥川はなぜか突然叫びながら 
その原稿を取り上げ、赤ペンで自分の名前をグチャグチャに塗りつぶし、 
本文に大きな×印を殴り書きし、原稿の全てをビリビリに破いて廊下に捨ててしまったという。 
芥川のあまりの気迫に驚いた編集者は、その日は帰る事にした。 
翌日の朝、再び編集者が芥川家を訪ねると、 
多量の睡眠薬を飲み布団の上で死んでいる芥川がいた。 
そして、芥川が狂ったように赤ペンで塗りつぶし、破り捨てたはずの 
『人を殺したかしら』の原稿が、なぜか完全な形で机上にキチンと置かれてあったという。 
477 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日:2001/07/12(木) 18:32 
>>475 
芥川マニアですが、その話は初めて聞いた・・(笑 
ちなみに未定稿「人を殺したかしら?」は「芥川龍之介未定稿集」(葛巻義敏編・岩波書店刊)に収録されてます。 
ちなみに発表されたものは(ほぼ未定稿戸いっしょ)「夢」という 
題で各種全集などで読めます。 
482 名前:芥川マニアですが 投稿日:2001/07/13(金) 02:00 
彼の実母は精神病でなくなっており、それが遺伝したのか否か彼は随分悩んでいましたね。 
彼は、銃殺などしませんよ。手が震えて打ち損ねる可能性を危惧したんです。 
様々な自殺方法を考えた結果、睡眠薬に落ち着いたんですよ。 
『或る旧友に送る手記』にその経過が一通り書いてあります。 
夜、いつも通り薬を飲み(実際には死ぬために)、妻の横で就寝したんですよ。朝起きたら夫は既に冷たくなっていた・・ 
しかし苦しんだようで、口をぽっかり開けたまま・・ 
どうやっても閉じなかったんです。 
今月24日が命日・河童忌です。